研究課題
若手研究(B)
生体内で普遍的に発現しているセセルニン(Secernin 1:SCRN1)は、癌細胞を含む多くの細胞の成長に影響を与えることが報告されている。神経細胞に対するSCRN1の役割について、培養細胞を用いて検討した結果、SCRN1の発現変化は神経細胞の分化を調節した。また、SCRN1の発現を低下させた遺伝子改変動物では、胎仔の成長も抑制されることが明らかとなった。本研究結果は、胎児期の甲状腺ホルモン低下が原因と考えられる神経発達障害の原因の一つとしてSCRN1が治療標的となりうることを示唆し、今後新しい治療の確立に貢献しうるものである