研究成果の概要 |
我々は変形性膝関節症の骨棘形成に関節軟骨辺縁近傍の滑膜に発現するヘパラン硫酸プロテオグリカンのパールカンが必須であり,滑膜間葉系細胞(mSMCs)が力学的負荷に応答することを示してきた.本研究ではパールカンの滑膜における力学負荷応答機序を,細胞を用いて検証した. 関節内では軟骨のみにパールカンを発現し滑膜では発現のないマウスと対照マウスより滑膜を採取しmSMCsを培養したのち,力学的負荷応答能及び増殖能を検討した. mSMCsに伸展刺激をかけ,至適強度は5%,0.5Hzであり,その強度では増殖能に差はなかった. 以上よりパールカンは伸展刺激に対するmSMCsの増殖に必須ではないと結論付けた.
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