卵巣がん転移を標的とした創薬の基盤構築：セラミドの利用

• 研究課題/領域番号: 26861304
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 産婦人科学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 北谷 和之 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (40539235)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円); 2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: セラミド / 卵巣がん / 転移 / 細胞運動性 / セラミドリポソーム

研究成果の概要

卵巣がんは婦人科腫瘍の主要な疾患であり、転移・再発の改善が急務である。細胞の運動性はがん播種転移において重要な要素であることから、抗運動性の制御分子を同定することで、播種転移を抑える創薬への応用が見込まれる。研究代表者は、がん細胞生物学研究において、スフィンゴ脂質セラミドは細胞の運動性を抑える生体機能性分子であることを明らかにした。細胞の運動性は転移を促進する要素であることから、セラミドの転移への効果を検証した。その結果、セラミド製剤はヒト卵巣がん細胞の播種転を抑えた。この一連の研究から、卵巣がん播種転移の克服に向けたセラミド創薬の基盤を構築することができた。

研究成果

• [国際共同研究] Stony Brook University/Northeastern University(米国)
• [雑誌論文] Ceramide limits phosphatidylinositol-3-kinase C2β-controlled cell motility in ovarian cancer: potential of ceramide as a metastasis-suppressor lipid (2015)
  • 著者名/発表者名: Kitatani K, Usui T, Sriraman S, Toyoshima M, Ishibashi M, Shigeta S, Nagase S, Sakamoto M, Hannun Y, Torchilin V, Okazaki T, Ogiso H, Yaegashi N
  • 雑誌名: Oncogene 巻: - 号: 21 ページ: 2801-2812
  • DOI: 10.1038/onc.2015.330
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] Possible involvement of ceramide synthase in regulatory mechanism of ovarian cancer metastasis. (2016)
  • 著者名/発表者名: Kazuyuki Kitatani, Zhang Xuewei, Masafumi Toyoshima, Masumi Ishibashi, Shogo Shigeta, Nobuo Yaegashi
  • 学会等名: 63th Society for Reproductive Investigation
  • 発表場所: Palais des congres de Montreal，モントリオール，カナダ
  • 年月日: 2016-03-16
  • 国際学会
• [学会発表] 卵巣がん転移に関わるセラミド生成代謝酵素 (2016)
  • 著者名/発表者名: 北谷和之，張雪薇，臼井利典，豊島将文，重田昌吾，石橋ますみ，湊純子，小木曽英夫， 岡崎俊朗，八重樫伸生
  • 学会等名: 第４回婦人科がんバイオマーカー研究会
  • 発表場所: 岐阜大学サテライト，岐阜県岐阜市
  • 年月日: 2016-02-27
• [学会発表] Ceramide Limits Phosphatidylinositol-3-Kinase C2β-Controlled Cell Motility in Ovarian Cancer: Potential of Ceramide liposomes as Antimetastatic Agents (2015)
  • 著者名/発表者名: Kazuyuki Kitatani
  • 学会等名: SRI 62nd Annual Scientific Meeting
  • 発表場所: サンフランシスコ（米国）
  • 年月日: 2015-03-25 – 2015-03-28
• [学会発表] セラミドによる卵巣がん播種転移制御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 北谷和之
  • 学会等名: 第３回婦人科がんバイオマーカー研究会
  • 発表場所: 九州大学医学部百年講堂（福岡市、福岡県）
  • 年月日: 2015-02-21
• [備考] 東北大学 大学院医学系産科婦人科
  • URL: http://www.ob-gy.med.tohoku.ac.jp/staff/event-index.html
• [備考] 東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
  • URL: http://www.megabank.tohoku.ac.jp/tommo/member/member02