研究課題/領域番号 |
26861354
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
野村 研一郎 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00466484)
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研究協力者 |
片田 彰博
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2014年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 喉頭麻痺 / 機能的電気刺激 |
研究成果の概要 |
本研究は一側喉頭麻痺による発声障害の治療として、声門閉鎖筋を刺激するための新しい形状の電極を考案し、その有効性について実験動物を用いて検討した。実験には4頭の犬を用いた。刺激電極は合計8個の刺激チャンネルを有するシリコン板を用いた。これを喉頭に留置した。喉頭の観察は経口的に内視鏡で行い、それぞれのチャンネルを介した電気刺激による声帯の位置を評価した。4頭を反回神経切断群と神経再吻合群の二群に分けた。その結果、神経切断群では十分な電気刺激により十分な声帯運動が誘発できなかったが、再吻合群では新しい形状の電極を用いた内筋への電気刺激が声帯を内転させて持続的に正中位に固定できることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喉頭は呼吸、発声、嚥下、気道防御と多彩な機能に関与する重要な臓器である。喉頭運動を制御する内喉頭筋は、迷走神経から分枝する反回神経の支配を受けている。反回神経が悪性腫瘍や外科手術等によって損傷されると声門の開大や閉鎖が起こらない喉頭麻痺の状態となり、喉頭の機能は著しく障害される。反回神経は末梢神経であり神経吻合により比較的容易に再生するが、再生の段階では本来の選択的な筋支配が失われた過誤支配が起こり、呼吸や発声に同期した合目的な喉頭運動は回復しない。一側性の麻痺では、発声時に声帯が完全に閉鎖しないことによる発声障害が問題となる。電気刺激を用いた治療によりこの発声障害を改善される可能性がある。
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