研究成果の概要 |
β-あるいはα-フッ素脱離を経る、ビニル位およびアリル位炭素-フッ素結合の活性化手法を確立した。 まず、β-フッ素脱離を経由する2-トリフルオロメチル-1-アルケンとアルキンの脱フッ素カップリング反応を2種類開発した。触媒量の0価ニッケル錯体存在下、添加剤としてトリエチルシランを作用させると1,1-ジフルオロ-1,4-ジエンが触媒的に得られ、ジボロン化合物を作用させると2-フルオロシクロペンタジエンが得られた。また、0価ニッケル錯体存在下、1,1-ジフルオロエチレンとアルキンを反応させると、[2+2+2]環化によってジフルオロアレーンを得た。この反応は、α-フッ素脱離を経ることが分かった。
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