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C1q誘導性Wntシグナル活性化に注目した新たな動脈リモデリング機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26870141
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 腎臓内科学
循環器内科学
研究機関東京大学

研究代表者

住田 智一  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90723495)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2014年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード高血圧 / Wntシグナル / 補体C1q
研究実績の概要

心血管疾患の発症には、高血圧によって引き起こされる動脈リモデリングの進展が深く関与することが広く知られている。また、血圧が上昇し始める高血圧前症の段階から治療を開始することの有用性が提唱されており、動脈リモデリングの進展に対して早期から介入することが肝要と考えられている。ところが動脈リモデリング進展の分子機構、特に高血圧早期に動脈リモデリングのトリガーとして働く分子細胞機序は十分に明らかになっていない。
我々は高血圧によって引き起こされる初期の動脈リモデリングの特徴として認められる血管平滑筋細胞の増殖に注目し、高血圧性動脈リモデリングの誘導メカニズムの解明に取り組んだ。
動脈リモデリングを引き起こす高血圧モデルとして、AngiotensinⅡ (AngⅡ)持続投与マウスを用いた。AngⅡ投与1週間後という高血圧の初期段階の腹部大動脈において血管平滑筋細胞の増殖と同時にWntシグナルの活性化が認められ、血管平滑筋細胞の増殖にはWnt/beta-cateninシグナルが重要な役割を果たすことを明らかにした。また、高血圧に伴って大動脈外膜側に集族するマクロファージが重要な役割を果たしていること、中でもCD206陽性のM2様マクロファージが補体分子C1qを介して血管平滑筋増殖およびWnt/beta-cateninシグナルの活性化を引き起こすことを明らかにした。そして、補体分子C1qによるWnt/beta-cateninシグナル活性化の阻害は、高血圧による長期的な動脈リモデリングの進展を抑制することを確認した。
本研究により、C1q‐Wnt/beta-cateninシグナル経路を阻害することは、動脈リモデリングをターゲットとした新たな高血圧治療として有用である可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Complement C1q-induced activation of β-catenin signalling causes hypertensive arterial remodelling.2015

    • 著者名/発表者名
      Sumida T, Naito AT, Nomura S, Nakagawa A, Higo T, Hashimoto A, Okada K, Sakai T, Ito M, Yamaguchi T, Oka T, Akazawa H, Lee JK, Minamino T, Offermanns S, Noda T, Botto M, Kobayashi Y, Morita H, Manabe I, Nagai T, Shiojima I, Komuro I.
    • 雑誌名

      Nat Commun

      巻: 6 号: 1 ページ: 6241-6241

    • DOI

      10.1038/ncomms7241

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Complement/Wnt signaling causes aging-related diseases2014

    • 著者名/発表者名
      Tomokazu Sumida, Issei Komuro
    • 学会等名
      KSMCB 2014 (Oral)
    • 発表場所
      Seoul, South Korea
    • 年月日
      2014-10-21 – 2014-10-23
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 補体分子C1qによるWntシグナル活性化が高血圧性動脈リモデリングにおいて果たす役割の解明2014

    • 著者名/発表者名
      住田智一、内藤篤彦、塩島一朗、小室一成
    • 学会等名
      第51回 日本臨床分子医学会学術集会 (ポスター)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-04-11 – 2014-04-12
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [図書] Vascular Medicine2014

    • 著者名/発表者名
      住田智一、小室一成
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      先端医学社
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [図書] 循環器内科2014

    • 著者名/発表者名
      住田智一、小室一成
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      科学評論社
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書

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公開日: 2014-04-04   更新日: 2016-07-12  

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