研究課題/領域番号 |
26870182
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
美学・芸術諸学
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
柴田 真希 東京藝術大学, 大学院音楽研究科, 研究員 (60721214)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 黒川能 / 能 / 謡 / 謡本 / 民俗芸能 / 伝承 / 音楽学 / 謡曲 / 能楽 |
研究成果の概要 |
黒川能の謡本に関しては、中央の観世流や宝生流の謡本を朱で訂正して用いられていることが指摘されてきたが、昭和42年以降、謡本に関するまとまった調査はなされず、謡本の保管、使用状況についての詳細は明らかになっていなかった。研究者は黒川に保管される謡本の種類と年代を辿り、変遷を明らかにした。黒川能の謡の本文の固定化には、昔ながらの伝承を保つ黒川能の姿を求める外部からの視線の影響が見られる。同時に、黒川内部における伝承形態や方法が変化する過程で謡の統一に対する希求が高まったことが、謡本の変遷に影響した。一方で、実際の伝承と記譜の間には「記されない」表現が見られることも指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、国指定重要無形民俗文化財である黒川能の謡本の状況と謡の伝承の一端が、所蔵状況などの数量的レベルで明らかになっただけでなく、実際の伝承のレベルから明らかになったことは意義があるものと考える。また、それらがどのような歴史的社会的背景のもとに生まれてきたのかということを、これまでの歴史研究における成果を活用しながら明らかにしたことも意義のあるものと考える。
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