生体超分子の自己組織化ナノ構造設計による高効率熱電材料の開発

• 研究課題/領域番号: 26870370
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: エネルギー学; 生物機能・バイオプロセス
• 研究機関: 奈良先端科学技術大学院大学
• 研究代表者: 上沼 睦典 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (20549092)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円); 2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2014年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: 熱電素子 / 酸化物 / 生体超分子 / ナノ粒子 / アモルファス / 熱電発電 / 薄膜 / ナノ構造

研究成果の概要

酸化物材料（非晶質InGaZnO）に生体超分子により形成したナノ構造を埋め込み、熱電特性の改善を行った。ナノ構造導入の結果、ゼーベック係数は減少するが導電率は増加し結果として性能が約3倍改善された。高密度ナノ粒子を導入した試料ほど改善効果が大きく見られた。また粒子材料によって顕著な違いが見られなかった。この結果から、ナノ構造による特性改善は、熱電材料とナノ粒子界面で形成された欠陥が起因していると考えられる。さらにInGaZnOと透明電極を使用して素子の試作を行い透明熱電変換素子が実現できることを示した。これらの結果は、透明性やフレキシブル応用といった特殊用途の熱電材料として利用可能である。

研究成果

• [雑誌論文] Analysis of thermoelectric properties of amorphous InGaZnO thin film by controlling carrier concentrationfloating gate (2015)
  • 著者名/発表者名: Yuta Fujimoto, Mutsunori Uenuma, Yasuaki Ishikawa, and Yukiharu Uraoka
  • 雑誌名: AIP advance 巻: 5 号: 9 ページ: 097209-1
  • DOI: 10.1063/1.4931951
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Improvement of Thermoelectric Properties of a-InGaZnO ThinFilm by Optimizing Carrier Concentration (2015)
  • 著者名/発表者名: Yuta Fujimoto, Mutsunori Uenuma, Yasuaki Ishikawa, and Yukiharu Uraoka
  • 雑誌名: Journal of ELECTRONIC MATERIALS 巻: 45 号: 3 ページ: 1377-1377
  • DOI: 10.1007/s11664-015-4039-3
  • 査読あり
• [雑誌論文] A Distance-Controlled Nanoparticle Array Using PEGylated Ferritin (2014)
  • 著者名/発表者名: Chao He, Mutsunori Uenuma, Naofumi Okamoto, Hiroki Kamitake, Yasuaki Ishikawa, Ichiro Yamashita, and Yukiharu Uraoka
  • 雑誌名: Materials Research Express 巻: 1 号: 4 ページ: 045410-045410
  • DOI: 10.1088/2053-1591/1/4/045410
  • 査読あり
• [学会発表] PEGフェリチンを用いた無機ナノ粒子の分散配置 (2016)
  • 著者名/発表者名: 多和勇樹, 上沼睦典, 藤本裕太, 岡本尚文, 石河泰明, 山下一郎, 浦岡行治
  • 学会等名: 第63回応用物理学会春季学術講演会
  • 発表場所: 東京工業大学（東京都目黒区）
  • 年月日: 2016-03-19
• [学会発表] 熱電応用に向けたPEG修飾フェリチンによるナノ構造形成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 藤本裕太, 上沼睦典, 多和勇樹, 岡本尚文, 石河泰明, 山下一郎, 浦岡行治
  • 学会等名: 第63回応用物理学会春季学術講演会
  • 発表場所: 東京工業大学（東京都目黒区）
  • 年月日: 2016-03-19
• [学会発表] Thermoelectric Properties of Amorphous Oxide Thin Films (2016)
  • 著者名/発表者名: Mutsunori Uenuma, Yuta Fujimoto, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: EMN Meeting on Thermoelectric Materials
  • 発表場所: Orlando(USA)
  • 年月日: 2016-02-21
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] Improved Thermoelectric Properties of a-InGaZnO Thin Film by using nanostructure (2016)
  • 著者名/発表者名: 藤本裕太, 上沼睦典, 多和勇樹, 岡本尚文, 石河泰明, 山下一郎, and 浦岡行治
  • 学会等名: EMN Meeting on Thermoelectric Materials
  • 発表場所: Orlando(USA)
  • 年月日: 2016-02-21
  • 国際学会
• [学会発表] Improved Thermoelectric Properties Using Protein Assisted Nanostructure (2016)
  • 著者名/発表者名: Mutsunori Uenuma, Chao He, Ichiro Yamashita, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: International Conference on Organic and Hybrid Thermoelectrics
  • 発表場所: 京都テルサ（京都府京都市）
  • 年月日: 2016-01-18
  • 国際学会
• [学会発表] Two‐dimensional ordered array of PEGylated ferritn (2015)
  • 著者名/発表者名: Mutsunori Uenuma, Chao He, Naofumi Okamoto, Ichiro Yamashita, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: International chemical congress of Pacific Basin Societies 2015
  • 発表場所: Honolulu(USA)
  • 年月日: 2015-12-15
  • 国際学会
• [学会発表] Characterization of Thermoelectric Properties of Amorphous InGaZnO Thin Film (2015)
  • 著者名/発表者名: Yuta Fujimoto, Mutsunori Uenuma, Yasuaki Ishikawa, and Uraoka Yukiharu
  • 学会等名: International Workshop on DIELECTRIC THIN FILMS FOR FUTURE ELECTRON DEVICES
  • 発表場所: 日本科学未来館（東京都江東区）
  • 年月日: 2015-11-02
  • 国際学会
• [学会発表] ナノ粒子制御による熱電特性の改善 (2015)
  • 著者名/発表者名: 何超, 上沼睦典, 藤本裕太, 石河泰明, 山下一郎, 浦岡行治
  • 学会等名: 第76回応用物理学会秋季学術講演会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（愛知県名古屋市）
  • 年月日: 2015-09-13
• [学会発表] a-InGaZnO 薄膜の熱電特性におけるキャリア密度の影響a-InGaZnO 薄膜の熱電特性におけるキャリア密度の影響a-InGaZnO 薄膜の熱電特性におけるキャリア密度の影響a-InGaZnO 薄膜の熱電特性におけるキャリア密度の影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 藤本裕太, 上沼睦典, 石河泰明, 浦岡行治
  • 学会等名: 第 12 回日本熱電学会学術講演会
  • 発表場所: 九州大学筑紫地区総合研究棟（福岡県春日市）
  • 年月日: 2015-09-07
• [学会発表] Improved Thermoelectric Properties by Control of Nanoparticles in Thin Film (2015)
  • 著者名/発表者名: Yuta Fujimoto, Mutsunori Uenuma, Yasuaki Ishikawa, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: INTERNATIONAL CONFERENCE ON THERMOELECTRICS
  • 発表場所: Dresden (Germany)
  • 年月日: 2015-06-28
  • 国際学会
• [学会発表] Thermoelectric Properties of a-InGaZnO Thin Film (2015)
  • 著者名/発表者名: Yuta Fujimoto, Mutsunori Uenuma, Yasuaki Ishikawa, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: International Meeting for Future of Electron Devices, Kansai
  • 発表場所: 龍谷大学（京都府京都市）
  • 年月日: 2015-06-04
  • 国際学会
• [学会発表] a-InGaZnO薄膜の熱電特性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 藤本裕太, 上沼睦典, 石河泰明, 浦岡行治
  • 学会等名: 第62回応用物理学会春季学術講演会
  • 発表場所: 東海大学（神奈川県平塚市）
  • 年月日: 2015-03-11 – 2015-03-14
• [学会発表] 生体超分子を用いたナノ構造形成と電子デバイスへの応用 (2015)
  • 著者名/発表者名: 上沼睦典
  • 学会等名: 第174委員会「分子ナノテクノロジー」
  • 発表場所: 京都テルサ（京都府京都市）
  • 年月日: 2015-03-03
  • 招待講演
• [学会発表] ナノ粒子の簡易配列技術 (2015)
  • 著者名/発表者名: 上沼睦典, 浦岡行治
  • 学会等名: 新技術説明会
  • 発表場所: キャンパス・イノベーションセンター東京（東京都港区）
  • 年月日: 2015-01-22
• [学会発表] 薄膜中のナノ粒子制御による熱電特性改善 (2014)
  • 著者名/発表者名: 何超, 上沼睦典, 岡本尚文, 上武央季, 山下一郎, 浦岡行治
  • 学会等名: 第6回マイクロ・ナノ工学シンポジウム
  • 発表場所: くにびきメッセ（島根県松江市）
  • 年月日: 2014-10-20 – 2014-10-22
• [学会発表] バイオ技術が拓く新しい半導体プロセス・デバイス技術 (2014)
  • 著者名/発表者名: 上沼睦典, 浦岡行治
  • 学会等名: 戦略目標「プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製」3研究領域第2回合同公開シンポジウム
  • 発表場所: コクヨホール 東京ショールーム（東京都港区）
  • 年月日: 2014-10-01
• [学会発表] PEGフェリチンの2次元結晶配列 (2014)
  • 著者名/発表者名: 何超, 上沼睦典, 岡本尚文, 石河泰明, 山下一郎, 浦岡行治
  • 学会等名: 第75回応用物理学会秋季学術講演会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道札幌市）
  • 年月日: 2014-09-17 – 2014-09-20
• [学会発表] Improved Thermoelectric Properties by Control of Nanoparticles in Thin Film (2014)
  • 著者名/発表者名: Mutsunori Uenuma, Chao He, Yasuhiko Shinoda, Naofumi Okamoto, Ryoichi Honda, Hiroki Kamitake, Ichiro Yamashita, and Yukiharu Uraoka
  • 学会等名: The 2014 International Conference on Thermoelectrics
  • 発表場所: Nashville, Tennessee, USA
  • 年月日: 2014-07-06 – 2014-07-10
• [備考] 奈良先端科学技術大学院大学 情報機能素子科学研究室
  • URL: http://mswebs.naist.jp/LABs/uraoka/index.html