日本の女性は、結婚や出産を機に、競技だけでなく日常のスポーツ活動から離脱する。特に中高年女性はスポーツ活動を実施しておらず、スポーツへの再社会化が生起し難いとされる。そこで、「再社会化説」を援用し、性役割を視座として既婚女性のスポーツ参加要因を明らかにすることを目的として研究を行った。 その結果、既婚女性がスポーツ活動を始める際は子どもの存在が要点となり、継続には家事や育児に支障がないこと、家族の理解が重要になる。すなわち、既婚女性のスポーツ参加には、「婚姻」による「子ども」「育児」「介護」「家事」「時間」「場所」「お金」「家族の理解」と、それに伴う「性役割感」が影響する。
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