研究課題/領域番号 |
26870585
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
精神神経科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
渡部 洋実 昭和大学, 医学部, 兼任講師 (50726312)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム障害 / 脳画像研究 / 脳溝 / MRI / 社会脳 / 保留 |
研究実績の概要 |
自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder;以下ASD)における脳解剖学的個体差が与える社会脳の発達への影響について検証するため、MRI(Magnestic Resonance Imaging;磁気共鳴画像)を用いて個体差が大きいことで知られる傍帯状回の脳溝を軸として脳構造的な特徴を調査することを目的とした。 成人男性のASD49名と健常男性57名から撮像されたMRI画像を基に傍帯状溝の脳溝パターンを先行研究にならって3群に分け、左右の各半球ごとに健常者とその分布を比較したところ、脳溝パターンに偏倚はみられなかった。また、傍帯状溝パターンとその周辺領域の脳灰質との体積、全脳のgyrification index、皮質厚との関連を調査したが、脳溝パターンとの関連はみられなかった。従って、脳構造学的指標として重要な4つの指標全てで解剖学的差異を認めないことによって、ASDにおける機能画像などの先行研究でこの領域で既に報告されている所見は構造学的な差異に基づくものではなく、機能的な異常を示しているとの解釈が可能となった。また、今回の報告によって、胎生期後期に同じく形成される前頭眼窩面でみられた脳溝パターンの偏倚がより際立つ結果となった。今後においては脳溝パターンの形成に、社会脳に携わる他の関連領域と相互的な関連がみられるか、自閉症の臨床的指標との関連など調査研究が期待される。
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