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ノン・ダンスの政治と美学

研究課題

研究課題/領域番号 26884058
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 美学・芸術諸学
研究機関早稲田大学

研究代表者

越智 雄磨  早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, 助手 (80732552)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードノン・ダンス / 振付 / コレオグラフィ / 文化の民主化 / デモクラシー / 文化政策 / コンテンポラリーダンス / 観客
研究実績の概要

本研究は、「ノン・ダンスの政治と美学」という課題のもとに、フランスのコンテンポラリーダンスの領域の中に現れた「ノン・ダンス」という傾向に着目し、その意義を政治的観点と美学的観点から捉えようとしたものである。
政治的観点からは、フランスの文化政策の根本原理である「文化の民主化」と1980年代以降のコンテンポラリーダンスの展開との関連性を分析した。1980年代のコンテンポラリーダンスの発展において、フランス政府の文化政策が推進し、設立した国立振付センター(Centre national de la danse)を筆頭とした制度/組織が重要な役割を果たしていた。しかし、80年代後半には、創作、普及、教育を義務として課す制度の中に包摂された振付家やダンサーたちの間に疲弊や支援の不均衡が生じ、ダンスに対する支援政策が問題視されるようになる。1997年に設立された「8月20日の署名者たち」というダンスの実践者による任意団体が積極的に政府への提案を行い、より民主的なダンスの創作者の要望に沿った柔軟な支援政策が展開されたことが明らかになった。
美学的観点からは、「ノン・ダンス」の代表的な振付家と言われるグザヴィエ・ル・ロワの1994年から2011年の活動に焦点を当て、先行世代の振付家たちといかなる美学的差異が存在するのかを考察した。ル・ロワは活動当初には独自の動きを作り出す狭義の「振付」に専心していたが、次第に観客がダンスの場に参与しうる作品のフォーマットをデザインするようなより広義の「振付」を志向するようになったことが判明した。このようなル・ロワの創作上の関心の移行は、ニコラ・ブリオーの「関係性の美学」やジャック・ランシエールの「解放された観客」という思想に接近しており、作者の主体や権限を減ずることにより、観客の能動性を活性化させるような作品を意識的に創作していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] フランスのコンテンポラリーダンスにみる支援政策の変遷-「8月20日の署名者たち」の活動を端緒として2015

    • 著者名/発表者名
      越智 雄磨
    • 雑誌名

      演劇研究

      巻: 第38号 ページ: 71-89

    • NAID

      120005596597

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 共存のためのコレオグラフィーグザヴィエ・ル・ロワ振付作品にみる「関係性」の問題について2015

    • 著者名/発表者名
      越智 雄磨
    • 雑誌名

      舞踊學

      巻: 第37号 ページ: 36-49

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2014-09-09   更新日: 2016-06-01  

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