研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、どのような遺伝子がシロアリの社会組織化に重要な役割を果たしているのか明らかにすることを目的とし、オオシロアリの社会組織化に重要な遺伝子の同定を行った。まず、オオシロアリの兵隊アリ、王・女王アリ、副王・副女王アリの発現遺伝子の配列を次世代シークエンサーで解読し、全遺伝子の発現量を推定をした。その結果、492遺伝子において兵隊アリ有意な発現量の上昇がみられた。次に、種間比較によりシロアリの祖先系統での自然選択圧の検出を行ったところ、4遺伝子で正の自然選択圧が検出された。兵隊アリで高発現する遺伝子と正の自然選択を受けた遺伝子は、シロアリの社会組織化に重要であると考えられる。