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社会的ジレンマによる進化的分岐とその反復様式の解明:社会進化と種分化の接点を探る

研究課題

研究課題/領域番号 26891015
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 生態・環境
研究機関京都大学

研究代表者

土畑 重人  京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50714995)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード社会進化 / 同所的種分化 / 進化的分岐 / 社会性昆虫 / 社会寄生
研究実績の概要

本研究では,進化生物学の主要な概念である社会進化と種分化の両理論を橋渡しする実証系を確立することを目標とし,社会性昆虫の一種アミメアリの同種内社会寄生者(裏切り系統)に着目した.集団遺伝学的な証拠から,裏切り系統は宿主たる協力系統から同所的に分化したと推定されたため,本年度はこの同所的な進化的分岐現象が可能となる生態学的・遺伝学的条件の理論的検討を主眼とした.

報告者が作成したコロニーベース格子モデル(格子点には個体ではなくコロニーが入る;Dobata et al. in prep.)を発展させて,個体の協力形質の度合いが突然変異によって連続的に変化する進化シミュレーションを行った.コロニー内の個体数動態には,コロニー内の協力系統頻度に応じた公共財の利益,協力形質の程度に応じた個体へのコスト,コロニーサイズに応じた(負の)密度効果の線形結合で適応度を記述する一般化線形モデルを用い,階層ベイズ法を用いて野外データからパラメータを推定することで,計算が現実的な条件を反映するようにした.個体のコロニー間移出入,突然変異率とその表現型への効果については不明であるため,感度分析を行った.

シミュレーションの結果,協力系統から裏切り系統が進化的分岐するかどうかは,コロニーの世代あたり分裂率,個体の世代あたりコロニー間移動分散率に大きく影響されることが明らかとなった.また,初期集団の協力形質の程度も進化的分岐の発生を左右するという結果が得られた.さらに,とりうる表現型の区切り幅(1回の突然変異で変化できる表現型の大きさ)を小さくするほど,進化的分岐が生じにくくなる傾向が得られたため,アミメアリの系においては,協力系統・裏切り系統の共存は何らかの断続的な表現型変化が関与している可能性が残された.モデルの単純化,解析的な取扱いが今後の課題であり,感染症のモデルを応用することを検討している.

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 社会的ジレンマがもたらす生態進化フィードバックと進化的分岐2015

    • 著者名/発表者名
      土畑重人
    • 学会等名
      京都大学生態学研究センター 公募研究集会 進化と生態の階層間相互作用ダイナミクス:生態学のリストラ
    • 発表場所
      京都大学生態学研究センター
    • 年月日
      2015-12-13
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 裏切り・絶滅・種分化:社会進化のeco-evolutionary feedback研究に向けて2015

    • 著者名/発表者名
      土畑重人
    • 学会等名
      日本進化学会第16回大阪大会
    • 発表場所
      高槻現代劇場
    • 年月日
      2015-08-21
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] Publications: Shigeto Dobata's website

    • URL

      https://sites.google.com/site/shigetodobata/publications

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書

URL: 

公開日: 2014-09-09   更新日: 2016-06-01  

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