マクロファージは、死細胞や赤血球が排出した核の表面に露出されるホスファチジルセリンを認識し、それらを貪食する。本研究は、貪食を促進する因子を同定するため、次世代シーケンスを用いた貪食能の機能スクリーニング法を樹立することを目的とした。死細胞の貪食能のない浮遊系細胞株Ba/F3に、腹腔の常在マクロファージから調製したcDNAライブラリーを導入し、死細胞を貪食したBa/F3細胞をソーティングすることを繰り返した。その結果、貪食能を獲得したBa/F3細胞が濃縮され、次世代シーケンスを使ってその細胞集団に導入されたcDNAを網羅的に調べたところ、貪食に関与する因子が複数検出された。
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