研究成果の概要 |
本研究では中皮腫の世界的疾病負担を推定するため、入手可能かつ推定可能な国別データを用いて記述的分析を行なった。 その結果、中皮腫死亡者数は毎年増加傾向を示し、直近2年間でデータが得られる55か国の中皮腫死亡者は14,601人/年、百万人当たりでは9.89人/年(95%信頼区間は5.45-15.25人/年)と推定された。これらの数値から得られた中皮腫の世界的疾病負担(中皮腫死亡者数/年)は、非調整推定値で68,800人/年(石綿使用量による調整推定値は49,900人/年、大陸別による調整推定値は 53,400人/年)となった。これらは先行研究による推定値よりも高めではあるが、合理的な数値であった。
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