1 研究目的 これまでの現場経験からカタカナ(英語由来)やIT系国家資格のなかで頻出する英語3~4文字のキーワードに関しては、漢字圏の留学生と非漢字圏の留学生では、習得までの方法や習熟率がまったく異なることが分かってきた。以上を踏まえ、本研究の目的は、単純なエキスパートシステムのようなWeb上での応答ではなく、コーチングマインドを組み込み、問題を提供する教員・講師側が教えたいことではなく、生徒側が教わりたいこと、教わりやすいことは何かという点を非常に重視した(個別対応を組み込んだ)、特定少数向けE-learningシステムの開発・運用及び検証を行うことである。 2 研究成果 研究成果としては、約100人の留学生に対して、実際に作成したE-learningシステムを利用してもらい、漢字圏と非漢字圏の学生での特製をまとめることができたことである。特にこれまでは、漢字圏と非漢字圏というカテゴリー分けをしていたが、非漢字圏にもかなりの差異があることが明確に分かった。実務面からの最大の成果は、実際に非漢字圏の学生に国家資格(ITパスポート)の合格者が出たことである。対象留学生は2名で2名とも合格した。人数としては、非常に少ないが他の学生へも受験意欲が波及しており、これからのさらなる集計が非常に楽しみである。
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