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自己血清点眼液調製時に用いるフィルター膜材質による構成成分含量への影響

研究課題

研究課題/領域番号 26928024
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅲ
研究機関東京大学

研究代表者

徳田 篤志  東京大学, 医学部附属病院 薬剤部, 薬剤師

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2014年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード自己血清点眼液 / 製剤試験 / 角膜上皮
研究実績の概要

【目的】角膜上皮細胞の正常な分化と増殖には, 涙液中のフィブロネクチンなどの細胞接着因子や細胞の挙動を調節する蛋白質性の液性因子(EGF, TGF-βなどのサイトカイン)などが関与している。重症ドライアイなどに伴う角膜上皮障害では, 上記の各因子を含む血清を点眼剤(自己血清点眼液)として調製し, 角膜に適用する治療が行われる。過去に血清点眼液に含まれる蛋白質成分が調製時に用いるフィルターに吸着する可能性があることを報告した。今回は上記蛋白質成分のフィルターへの吸着率を定量的に評価し、自己血清点眼液調製時に用いるフィルターの選択基準を示すことを目的とした。
【方法】フィルターの膜素材として, セルロース混合エステル(MCE), 親水性ポリビニリデンフロライド(PVDF), 親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE), ポリエーテルスルホン(PES)の4種類を用いた。プール血清(血清原液)または4倍に希釈した血清は各フィルターでろ過し, ろ液を0.2mLずつ回収した。ろ液中に含まれるフィブロネクチン, EGFおよびTGF-βは酵素免疫測定法を用いて定量し, ろ過前の値と比較した。また, 実際の臨床適用を想定して1本あたり4mLの自己血清点眼液を調製した場合についても評価した。
【成果】MCEを用いてろ過した場合, 血清原液および4倍希釈した血清ともにフィブロネクチン, EGF, TGF-βの含量が低下したが, これらの吸着にはいずれも飽和が認められた。一方, MCE以外の膜材質では, 希釈の有無に関係なくフィブロネクチン, EGFおよびTGF-βの含量は低下しなかった。臨床適用する1本あたりの含量を評価した場合, MCEでろ過すると1本目に含まれるフィブロネクチン, EGF, TGF-βがいずれも低下していた。これらの結果から, 自己血清点眼液を調製する際は吸着を考慮して, 適切なフィルターを選択する必要があると考えられた。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自己血清点眼液に含まれる蛋白質成分のフィルターへの吸着と調製方法に関する検討2014

    • 著者名/発表者名
      徳田篤志
    • 学会等名
      第24回医療薬学会年会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2014-09-28
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書

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公開日: 2014-04-04   更新日: 2020-05-15  

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