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顕微FT-IRマッピング法を利用した混合試料中におけるドラッグの構造異性体の識別

研究課題

研究課題/領域番号 26929015
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅳ
研究機関宮城県警察科学捜査研究所

研究代表者

立入 直紀  宮城県検察科学捜査研究所, 宮城県警察科学捜査研究所, 研究職員/公務員

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2014年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード顕微IR / 異性体識別 / 乱用薬物
研究実績の概要

○研究目的
危険ドラッグ等の分析において、IR分析は、迅速かつ簡便であり、未知化合物の構造解析には、強力な手法である上、構造異性体の識別にも有効である。しかし、IR分析は、混合物に弱いという欠点がある。そこで本研究では、顕微FT-IRマッピング分析を利用し、薬物混合試料をKBr板に分散させ、各々の点におけるIRスペクトルを連続的に測定し、得られたデータを統計的に解析することにより、データの可視化や混合試料中においても、単一化合物由来のIRスペクトルが得られるか否かについて検討した。
○研究方法
各種異性体を購入または合成し、IR分析における異性体識別の有効性を確認し、実際のドラッグ類の形状(粉末、錠剤、ハーブ)に応じて、顕微FT-IRマッピング法が適用可能か否かを検討した。また、マッピング分析で得られた数千種類のIRスペクトルについて主成分分析を用いてデータの可視化を行い、薬物由来のIRスペクトルの抽出方法について検討した。さらに、抽出した複数のIRスペクトルのライブラリー検索を自動化し、マッピング分析によって得られたデータについて効率的な解析方法について検討した。
○研究成果
マッピング分析で得られた数千種類のIRスペクトを、吸光度変換、ベースライン補正、Y軸正規化を行い、バックグラウンド由来のIRスペクトルを除外して、主成分分析を行うことにより、混合物中の薬物の数に応じた分散状態が確認でき、データの可視化が可能であった。また、主成分分析により得られた各分散位置におけるIRスペクトルを抽出し、作製したライブラリー自動検索プログラム実行することにより、薬物混合試料においても、単一の化合物が高い類似度でヒットし、標準品のIRスペクトルとも一致した。実際の粉末や錠剤では、5%以上含有する薬物は、単一化合物のIRスペクトルを得ることができた。ハーブにおいては、薬物を液体状態で抽出することから、IRスペクトルはハーブ由来の成分と混合スペクトルになり、標準品のIRと完全には一致しなかった。しかしながら、顕微IRマッピング分析は、IRが不得意とする混合試料においても単一のIRスペクトルが得ることが可能であり、危険ドラッグの異性体識別の有用性を確認することができた。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書

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公開日: 2014-04-04   更新日: 2020-05-15  

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