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抑肝散投与患者における偽アルドステロン症の発症要因の調査

研究課題

研究課題/領域番号 26929031
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 薬学Ⅳ
研究機関筑波大学

研究代表者

嶋田 沙織  筑波大学, 附属病院薬剤部, 薬剤師

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2014年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード抑肝散 / 偽アルドステロン症 / 抑肝散加陳皮半夏
研究実績の概要

研究目的 : 甘草を含有する漢方薬では、グリチルリチンの副作用である偽アルドステロン症が問題となる。低カリウム(K)血症と高血圧を主症状とする本副作用は、甘草含有量が2.5g/日以上の漢方薬で発症頻度が高まる。認知症患者の周辺症状改善を目的として使用される抑肝散(YK)は、甘草含有量が少ないため(1.5g/日)、偽アルドステロン症の発症頻度は低いと考えられているが、過去の報告での低K血症の発症頻度は決して低くはない。甘草含有量が少ないにも関わらずYK投与による低K血症発症頻度が高い理由を明らかにするために、YK投与患者の低K血症の発症頻度や発症要因を調査した。また、抑肝散と同量の甘草を含有する抑肝散加陳皮半夏(YKCH)についても同様に調査した。
方法 : YK投与患者231名及びYKCH投与患者59名を対象に、同薬の投与期間、血清K値、併用薬の併用を調査した。
研究成果 : 偽アルドステロン症のリスクは男性よりも女性で高いとされているが、YKCHでは投与患者に女性が多いにもかかわらず、低K血症の発現頻度はYK(25.1%)よりも低い11.9%であった。YK投与患者では、血清K値が3.0mEq/L以下に低下した5名において投与中止に至ったが、YKCHの2名では中止に至らなかった。YKCH投与により低K血症を発現した患者の57.1%で低K血症誘発薬剤(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、グルココルチコイド、グリチルリチン製剤、甘草含有漢方薬)を併用しており、YK(37.9%)と比較して低K血症誘発薬剤併用の割合が高かった。以上より、YKCH投与による低K血症はYKよりも発現頻度が低く、その症状も重篤ではなく、同薬自身よりも併用薬が誘因となると考えられた。

報告書

(1件)
  • 2014 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 抑肝散製剤とガランタミンの併用により低カリウム血症をきたした症例2014

    • 著者名/発表者名
      嶋田沙織
    • 学会等名
      日本東洋医学会第71回関東甲信越支部学術総会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(つくば市)
    • 年月日
      2014-11-16
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] 抑肝散加陳皮半夏投与による血清カリウム値への影響-抑肝散との比較-2014

    • 著者名/発表者名
      嶋田沙織
    • 学会等名
      第31回和漢医薬学会学術大会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場(千葉市)
    • 年月日
      2014-08-30 – 2014-08-31
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書

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公開日: 2014-04-04   更新日: 2020-05-15  

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