研究課題/領域番号 |
57480172
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
金政 泰弘 岡山大学, 医学部, 教授 (80033059)
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研究分担者 |
狩山 玲子 岡山大学, 医学部, 助手 (40112148)
平川 義一 岡山大学, 医学部, 助手 (00127581)
友近 健一 岡山大学, 医学部, 講師 (00093691)
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研究期間 (年度) |
1982 – 1983
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1983年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1982年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | ブドウ球菌 / オ-トプラスト / L型菌 / 細胞膜 / 膜脂質 / 示差走査熱量測定 / 相転移温度 / 表面荷電 |
研究概要 |
ブドウ球菌の自己融解にともなうオ-トプラストや、壁を有しないで安定に増殖し得るブドウ球菌L型菌では、膜脂質中にカルジオリピン(CL)が大量に合成され増加する適応変化のあることを報告してきた。これら裸膜化にともなう脂質変動は、一つには膜硬化への寄与を大きく示唆するものである。今まで機能リン脂質として注目されているカルジオリピンにその作用のあるか否かは極めて興味があるので、ここに焦点をしぼってカルジオリピンの物性を追求した。 ブドウ球菌細胞膜の主要リン脂質はフォスファチジルグリセロ-ル(PG)であるので、PGとCLのモデル膜(リポソ-ム)で物性検討した。昨年本補助金で購入した示差走査熱量計による相転移温度の測定を主体にしたが、構成脂肪酸一定のCLは入手貞きないのでPGよりホスホリパ-ゼDによる酵素的合成法を確立した。同一脂肪酸のCLの相転移温度はPGのそれより22℃も高く、両者の各種混合比のものは両者の中間にあり、CL含量が上がるに従って高くなった。なお2価カチオンの相転移に及ぼす影響は、Ca^<2+>添加によってPGは5℃の上昇であるに比しCLは15℃の上昇であった。Mg^<2+>添加はCa^<2+>程大きくはなかった。混合物に対する2価カチオンの影響はPG,CLそれぞれへの影響をよく反映した価となった。 菌体抽出リピドの物性を低張に対する抵抗性で検討する方法を考案した。リポソ-ムにトラップさせたカルボキシフルオレスチンのリ-ク量を測定する方法でみると、L型菌リピドのリポソ-ムは親株のものより低張に対する対抗が大であった。再構成実験ではCLが増量されると又コレステロ-ル添加すると抵抗性が増すことが判った。 各種リン脂質で作ったリポソ-ムの表面荷電を、コロイド滴定法と細胞電気泳動法とで解析した。リン酸基・アミノ基・カルボキシル基などをよく反映する結果を両法で得た。
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