研究課題/領域番号 |
57850171
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩佐 義郎 (1985) 京都大学, 工, 教授 (50025821)
岩佐 義朗 (1982-1983) 京都大学, 工学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1982 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1983年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1982年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | エアレーション / 数値解析 / 貯水池 / 富栄養化 |
研究概要 |
既に建設されている多くの多目的貯水池では、濁度問題、濁度の長期化、富栄養化及び淡水赤潮に代表される水質側面での新しい問題が生じている。これらの技術的対策手段を広く研究することは、水資源の保全及びその開発のみならず貯水池の生命や環境保全の上からも緊急かつ重要な問題であり、新しい水理学・水工学に課せられた課題である。 以上の点を踏え、本研究では、多くの物理的技術手段の中から貯水池の生態系を出来る限り変化させずに水質制御・管理を進めうるエアレーション法を取り上げ、現地規模での実際化・実用化を図るための基礎資料を得ようと実施されたものである。 1.エアレーションの水理に関する実験的研究; エアレーションに伴なう流れの基本的な特性を明らかにするために、現地貯水池及び実験室でエアレーションの実験を行なった。その結果、従来より明らかにされている定性的特性については確認されたが、定量的な特性については、局所流の影響や計測法の精度等のため明確化されなかった。 2.エアレーションのモデル化とその数値シミュレーション; エアレーションによる水質改善効果の評価を行なうために、気泡体積を考慮した混相流的モデルならびに気泡体積を無視したモデルを作成し、それらの数値解析法を開発するとともに、適用性・有効性について考察した。その結果、定性的にはエアレーションに伴う流れの再現は可能となった。しかしながら、いずれのモデルにおいても、渦動粘性係数及び各種拡散係数等の評価法によって数値解析結果が大きく左右されることが明らかにされた。 3.エアレーションの実用化に関する研究; エアレーションの実用化に際して、貯水池の有する水量・水質特性を充分に把握するとともに、水量・水質制御、機能の保全とその向上の面より判断して、個々の貯水池に適した型式のエアレーション法を開発しなければならない。
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