研究課題/領域番号 |
58020012
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒牧 重雄 東京大学, 地震研, 教授 (60012895)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
31,700千円 (直接経費: 31,700千円)
1985年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1984年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1983年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
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キーワード | 噴火 / 火砕流 / 岩屑流 / 火山灰 / 火山災害 |
研究概要 |
火砕流・低温粉体流の流動メカニズムのモデルを調べるため、流動化現象の実験を行った。材料は標準MSおよび入戸火砕流堆積物を使用し、充分均一に流動化し得る出発槽と流走樋と賞速部から成る。高橋による実験では、高速ビデオカメラを使い、流速の時間に対する変化が、土石流を含むグレインフローの一般則と合致することを確かめた嘉田・鎌田の実験では、全区間にガスを送ると斜面の勾配に特有の一定の加速度を示すことがわかった。桜島火山では1967〜1985年に6回小型火砕流の発生を確認した。その多くは西側斜面を流下した。北海道駒ヶ岳、桜島などの先史火砕流の野外調査を行った。低温粉体流(岩層流)の例として白山火山、岩平火山の例を調査した。また宇井は岩層流堆積物の特徴を総括し、火砕流・土石流堆積物と比較した。昨年度行った浅間火山鎌原岩層流の発掘調査の資料の整理を行った。詳しいスケッチに基づいて堆積物の粒度分析を行ったが、粒度の中央値や分散は火口からの距離によらずほぼ一定であることがわかった。この点は火砕流堆積物と同様である。本質岩塊は火口に最も近い3点のみ50%を超えるが、遠い地点では急に賞少し30%以下となる。堆積物の厚さも1〜4mとほぼ一定で、火口から6Km以上はなれた地点では十分攪拌された状態で流走したと考えられる。このため大型ブロックの運搬も容易であったと思われる。 日本の第四紀火砕流のカタログを作製した。既存の文献の検索および未公表の資料に基づいたもので、総数約300代を越えた。小型の火砕流が多いが、地質時代のものは規模不明なものも多く、発現頻度、極値などを定量化するにはやや不十分であった。
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