研究分担者 |
林 一夫 東北大学, 高速力学研究所, 助教授 (30111256)
新妻 弘明 東北大学, 工学部, 助教授 (90108473)
関根 英樹 東北大学, 工学部, 教授 (20005359)
中塚 勝人 東北大学, 工学部, 教授 (60005345)
高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
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配分額 *注記 |
330,000千円 (直接経費: 330,000千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 65,000千円 (直接経費: 65,000千円)
1985年度: 84,000千円 (直接経費: 84,000千円)
1984年度: 140,000千円 (直接経費: 140,000千円)
1983年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
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研究概要 |
本研究は, 深部地殻熱エネルギー開発のための基礎研究として, 工学的見地から, 地下人工き裂の設計技術を確立することを目的とし, 次の三つの分担研究課題からなっている. 〔T〕地下環境下における岩体の変形と破壊挙動の実験的研究, 〔M〕AE法による地下岩体の破壊過程のモニタリングと地下き裂形状の計測, 〔S〕地下人工き裂の作成, 保持システムのシミュレーション. これらの研究を遂行するために, 第I-III期(以下PI-IIIと略記)の計画を立案し実施した. PIでは, 実験室規模の岩石試験片から10m級超大型試験片(福島県飯舘村に設置:「フィールド実験室」)を用いて水圧破砕実験を行い, き裂進展挙動を解明し, PIIでは, 岩手県東八幡平に実験フィールドを設営し, 約350m深の地下に巨大き裂を作成後2本の坑井をこの人工き裂により連結した. これは工学的設計に基づくものとしては世界初の成功例である. PIIIでは, 高温高圧地下環境下でのき裂進展挙動とそれを支配する物性を明らかにした. 以上の計画の実施を通し岩石破壊力学に基づく, 深部地殻熱エネルギー抽出を目的とした人工き裂面作成のための設計法を得た. 各分担研究課題の主な成果を列記すると次のようになる. 〔T〕:岩石のき裂伝播抵抗と寸法効果の解明, ボーリングコアによる破壊靭性試験法の確立, 水圧破砕き裂の進展挙動の解明, ボーリングデータによる破壊靭性簡易評価法の開発, 高温高圧下の岩石の破壊と微視破壊過程の解明. 〔M〕:坑井内三軸AE計測法の確立, 水圧破砕時のき裂成長に伴う弾性波放出機構と弾性波の特性の解明, 坑井内多チャンネルAE計測によるき裂標定法の開発, AE法による坑井掘削監視法の開発. 〔S〕:地下き裂成長のシミュレーション法の開発, 各種地下構造条件下での地下き裂挙動の解明, 高温高圧下の岩体内熱. 流体移動と岩体の変形解析法の開発と熱抽出評価法の確立, 三次元地殻応力計測法の開発.
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