研究課題/領域番号 |
58420004
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
河鰭 公昭 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022513)
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研究分担者 |
鷹野 敏明 日本学術振興会, 特別研究員
小川 英夫 名古屋大学, 理学部, 助手 (20022717)
福井 康雄 名古屋大学, 理学部, 助教授 (30135298)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
34,700千円 (直接経費: 34,700千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1983年度: 30,700千円 (直接経費: 30,700千円)
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キーワード | 星間分子 / 星の生成 / 電波天文学 / ミリ波望遠鏡 |
研究概要 |
星間分子雲の広域サーベイに適した4メートル電波望遠鏡が完成した。この電波望遠鏡は面精度が40ミクロンに達しており、波長3ミリメートルからサブミリ波にかけて使用できる。又面精度が良い為エラー・パターンが小さく、主ビーム効率は110GHzに於いて約75%に達している。この望遠鏡には現在雑音温度200〜250K(DSB)の1ー5Kヘリウム冷却の80ー120GHz帯低雑音受信器・周波数分解能40KHzの高分散型並びに周波数帯域幅280MH_2の広帯域型音響光学型電波分光器が搭載されている。観測を自動化させる為にNOVA4を用いた望遠鏡制御システム並びに広域サーベイによって得られたデータを処理する為のデータ解析システムが用意されている。観測例としてオリオン領域の^<13>CO観測、及び双極流天体GL490の^<12>CO観測の結果が示されている。此の望遠鏡によって暗黒星雲に関する約50,000点の星間分子スペクトル・データが得られ、次の知見が得られた。 オリオン大星雲の周辺CO分子雲が速度の異なる14個の雲からなることを見出した。これ等の雲は力学的に安定平衡の状態にあり、又その質量は比較的小さい。このことから、HI領域の膨張が大質量星の生成の原因とはなりえないこと、又これ等の雲から星が生れたとしても中小質量星であろうとの結論を得た。 暗黒星雲L1641に従来知られていなかった分子雲コアを新たに見出した。この分子雲コアについてCO、^<13>CO、C^<18>O、HCN、BCO^+のJ=1-0線で観測し、双極分子流を見出した。この分子雲コアには最近発見されたHH天体、二つのIRAS赤外線源、一つの近赤外線源が付随している。この領域のH_2の密度は10^4cm^<-2>以上であり、その全質量は150Moである。これらの結果からこの領域が新たに見出された星生成領域であることを示した。
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