研究課題
一般研究(A)
1.アミジグサの新ジテルペン、とくに抗菌性ジテルペンの単離と構造-北海道忍路湾産アミジグサの疎水性分画からゲルマクランやグアイアン骨格がさらにプレニル化されたものとみなされる新骨格をもった新ジテルペン22個を単離し、構造を決定した。この結果、アミジグサはさまざまな様式の双環および三環性ジテルペンを産生し、かつ官能基配列においても多様であることがわかった。褐藻中の抗菌性物質はジクチオールCであることがわかったが、これはヒドロアズレンジオールに抗菌性を見出した最初の例である。ジロホールの立体配置は未決定であったが本研究により絶対配置を決定した。また、nmr、分子力学計算により、ジクチオフランTの9員環は一つの安定コンホマーに固定されており、ジロホールは二つの安定コンホマーの平衡にあることを見出した。2.アミジグサジテルペンに関する生合成仮説-ジロホールの絶対配置を明らかにしたことから、アミジグサジテルペンの多様な骨格について生合成仮説をたてた。3.マギレソゾの細胞毒トリテルペンエーテル-北海道周辺のマギレソゾからテウリレン及びチルシフェリル-23-アセタートを見出し絶対配置を含め構造を決定した。後者とその誘導体は顯著な細胞毒性を示した。
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