配分額 *注記 |
21,400千円 (直接経費: 21,400千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1984年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1983年度: 12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
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研究概要 |
これまでの予備実験から、カドミウム,水銀,鉛に暴露すると生体内微量元素が撹乱すると考えられたが、この現象が、生体影響発現と密接にかかわっていると考え、下記の実験を行った。 1金属1回投与による生体内微量元素の撹乱と健康影響修飾:1)金属1回投与による生体内微量元素の撹乱、2)金属1回投与による生体内微量元素の撹乱におけるメタロチオネインの役割り、3)金属1回投与による放射線の防御とその機序。 2慢性金属曝露による生体内微量元素の撹乱:1)カドミウムのよる生体内微量元素の撹乱に関する量-影響関係、2)無機水銀による生体内微量元素の撹乱に関する量-影響関係、3)無機鉛による生体内微量元素の撹乱に関する量-影響関係。 3慢性金属曝露による亜鉛欠乏性皮膚炎の発症:1)鉛による重症亜鉛欠乏性肢端皮膚炎、2)カドミウムによる軽度亜鉛欠乏性肢端皮膚炎。 4銅,亜鉛欠乏による慢性金属毒性の増悪:1)ラットにおける銅欠乏の生体影響、2)銅不足、亜鉛欠乏によるカドミウムの慢性毒性の増悪、3)銅不足、亜鉛欠乏による無機水銀の慢性毒性の増悪。 5銅、亜鉛投与による慢性金属毒性の予防と治療:1)銅投与によるカドミウムの慢性毒性の予防と治療、2)銅,亜鉛投与による無機水銀の慢性毒性の予防と治療、3)銅,亜鉛投与による無機鉛の慢性毒性の予防と治療。 6加齢による生体内微量元素の変動と慢性金属毒性修飾:1)加齢によるカドミウム慢性毒性の増悪とその機序、2)加齢による無機水銀の慢性毒性の増悪、3)加齢による無機鉛の慢性毒性の増悪。 以上の実験により、予想以上に、金属曝露によって生体内微量元素が撹乱し、鉛やカドミウム曝露によって亜鉛欠乏性肢端皮膚炎の発症することを発見した。また、微量元素の撹乱の主役たる銅や亜鉛欠乏を銅,亜鉛の投与により防止すれバ、カドミウム,水銀,鉛の生体影響を防止、または、発症を遅延させることもできることが分った。
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