研究課題/領域番号 |
58460210
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料(含表面処理・腐食防食)
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
中村 正久 長岡技術科学大学, 国立大(その他), その他 (70016187)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1983年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 応力腐食割れ / 高強度鉄鋼材料 / オー、ェ分析 / 粒界破壊 / 高強度アルミニウム合金 / Fe-Bアモルファス合金 / 高分解能電顕観察 |
研究概要 |
本研究は、高強度鉄鋼材料の応力腐食割れに関する金属組織学的研究を行うことを主たる目的としている。 応力腐食割れの主因子として、結晶粒界の応力腐食に伴う粒界破壊が考えられる。 そこで本研究ではまず、燐の粒界偏析による粒界破壊現象の組織学的研究を行う目的でクロム鋼の焼もどし脆化過程を調べ、次いでオーステナイト・ステンレス鋼の応力腐食割れに及ぼすマルテンサイト組織の効果について調べた。 2【1/4】Cr鋼に対して773Kのもとで10〜100MPaの応力負加を行い、Pの粒界偏析の様子を主としてオージェ分光により調べた結果、40MPaの応力を境に、Pの析出挙動が変化すること、Pの含有量が50ppm以下で、かつ結晶粒径が75μm以下であれば、773K-4000時間の脆化処理下のもとでも脆化が生じないことなどを明らかにした。 また、SUS304鋼に応力誘起マルテンサイトを生成させた場合とさせない場合につき、403K-42%Mg【Cl_2】中にて応力腐食を試みた結果、マルテンサイト組織を有する場合の方が応力腐食が容易となることを見出した。 高強度鋳物用アルミニウム合金であるAl-10%Mg合金の室温長時間(<13年)を行い、この間の延性の低下、応力腐食割れ感受性の増加など経年変化の原因を、透過電顕観察より得られた微細析出物(G.P.ゾーン)の形態と関連づけて考察した。 高強度材料として注目を集めているFe-B系アモルファス合金を単ロール液体急冷法により作成し、焼なまし過程における結晶化の段階を高分解能電顕により観察した。その結果、急冷状態における原子規則化領域の存在、焼なましによる規則化領域の成長、高濃度Bを含むα-Fe結晶の析出,α-Fe結晶の成長に伴うBの吐出しなどが明らかにされた。アモルファスFe-B合金の高温脆化は、α-Fe粒子からBが吐き出されるあたりで進行すると結論された。
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