研究課題/領域番号 |
58470052
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小島 次雄 京都大学, 工学部, 教授 (20025810)
|
研究分担者 |
森下 富士夫 京都大学, 工学部, 助手 (30026281)
一瀬 光之尉 京都大学, 工学部, 助教授 (00025917)
|
研究期間 (年度) |
1983 – 1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
|
配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1984年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1983年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 固定化酵素 / 中空キャピラリー反応管 / フローインジェクション分析 / 多成分同時定量 / 尿酸 / トリグリセリド / グルコース |
研究概要 |
我々が従来提案してきた酵素を固定化した中空キャピラリー反応管を用いるFIA法の利点に、酵素反応の特徴の一つである、多くの異なる反応から共通の主成物を生ずる点を組み合せて、多成分間時定量FIA法を試みた。そのために、単一のインジェクター、単一の検出器、複数の並列反応管から成る比較的簡単な流路構成のFIA系を用いた。並列流路FIA系は反応前後の吸光度等の信号の変化を測定するのにも有利であるので、複数成分の定量を行う前に、尿酸の定量に応用した。並列二流路FIAの設計法について検討した後、その考察に基づいて、固定化ウリカーゼ反応管とバイパス管を並列に並べたFIA系を組み立て、血清中の尿酸の定量を行った。別々の流路を通り、時間差をおいて出現する二つのピークの大きさから、尿酸からアラントインの変換に伴う吸光度(290nm)の減少量を測定した。臨休的に重要な濃度範囲の尿酸を、共存するアスコルビン酸の影響を受けることなく、再現性よく定量することができた。次に、並列三流路FIA法による三成分間時定量を試みた。中空反応管内でのバンドの広がりはTaylor-Arisの拡散式を用いて、更に、ラセン状反応管の断面に生ずる二次流れの効果を考慮することによって表わされる。これとピーク分離度を考慮することによって最適のFIA系を設計することができた。脱水素酵素反応では、共通の生成物としてNADHを生ずるので、乳酸、グルコース、グリセロールの各脱水素酵素の反応管を並列にしたFIA系を組み立て、NADHを螢光検出器(励起340nm、螢光460nm以上)でモニターすることによって、3本のピーク列としてこれらの基質を定量した。最後に、共役酵素反応系とストップトフロー法を含むものとして、リパーゼ-グリセロール脱水素酵素系とグルコース脱水素酵素を並列にしたFIA系を組み立て、試料の前処理をすることなく、グルコースとトリグリセリドを同時定量した。
|