研究課題/領域番号 |
58480308
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
太田 富雄 (1988) 大阪医科大学, 脳神経外科, 教授 (80025650)
太田 冨雄 (1983-1984) 大阪医科大学, 医学部, 教授
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研究分担者 |
志熊 道夫 大阪医科大学, 脳神経外科, 講師 (90154195)
吉川 幸弘 大阪医科大学, 脳神経外科, 講師 (90140152)
清水 鴻一郎 大阪医科大学, 脳神経外科, 助教授 (80140151)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1984
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1984年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1983年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
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キーワード | 硬膜外圧計 / 完全埋込式 / 硬膜外圧 / 脳室内圧 / 頭蓋内圧 |
研究概要 |
われわれは、安全で患者の苦痛の少ない頭蓋内圧モニターを可能にするため、新しい完全埋込式硬膜外圧計を製作した。本硬膜外圧計はコイルとコンデンサーからなる受動回路で、硬膜外圧の変動に伴ってフェライテコアが上下し、硬膜外圧計内のコイルの共振周波数が変化する。この変化を外部のアンテナ(プローブ)を用いてグリッドディップ方式により、テレメーター式に測定するものである。直径13mm、高さ15mm、重さ約6gの円筒形で、ハウジングはセラミック性である。構造はバネばかりを小さくして逆にしたようなもので、真空部分がないので気圧補正等の複雑な機構が不要となり、信頼性が高い。取り付け具にも工夫を加え、簡単で信頼性の高い方法を開発した。本硬膜外圧計の特徴を以下に記す。 1.圧を伝達する手段として、ベローズの替わりにイタバネを用いているので、ガスの漏出によるゼロ点移動がない。 2.バネ定数の異なるイタバネを用いることにより、いろんな感度の硬膜外圧計が簡単に製作できる。 3.イタバネを2枚組み合わせることにより、少々偏った負荷が受圧板にかかっても受圧板やコアが傾かないので、設置に従来ほどの厳密さを要しない。 4.硬膜外圧計の内部に真空部分がないので、気圧補正等の複雑な機構が不要である。 5.1分間に50回測定するので脈波を捉えることができる。 6.温度変化による誤差をほとんど無視できる。 7.患者の頭皮上からプローブを当てるだけで簡単に硬膜外圧が測定でき、安全で患者の苦痛も少ない。本硬膜外圧計を臨床例4例に用い、全例で長期間にわたって、安全で正確な硬膜外圧測定が可能であった。このことからも、本硬膜外圧計は急性期の頭蓋内圧測定にきわめて有用と思われる。各種誘発反応と硬膜外圧の関係について若干の知見も合わせて報告する。
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