研究課題/領域番号 |
58580221
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育(含教育工学)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊澤 秀而 (1984) 岡山大学, 教育学部, 教授 (50014692)
伊沢 秀而 岡山大学, 教育学部, 教授
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研究分担者 |
迫 明仁 岡山大学, 教育学部, 助手 (30144728)
垂水 共之 岡山大学, 教養部, 助教授 (50033915)
横山 節雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20090532)
柳原 正文 岡山大学, 教育学部, 助教授 (00032219)
近藤 勲 岡山大学, 教育学部, 助教授 (50033361)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1984
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研究課題ステータス |
完了 (1984年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1984年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1983年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 演算 / 思考過程 / 反応時間 / 発達診断 / データベース / 演算アルゴリズム / 診断論理 |
研究概要 |
本研究は、演算の思考過程を検出する解析法の開発とその教育応用を目的としたものである。思考過程は、観測できない内部過程であるために、実証的に捉えることが困難とされてきたが、演算実行のアルゴリズムがもつ負荷の性質と、実行者が用いる思考のストラテジーのいかんが課題処理の消費時間に反映するという論拠に立ち、思考過程を消費時間から逆算する方式を導入し、応用推進を図った。 (1)知識貯蔵の構造と知識検索過程の解析 時間過程分析のパラダイムを用いて、(1)記法・構文が促す演算思考ストラテジーの性状、(2)演算思考を推進する場合に稼働される心理言語学的メカニズム(関係認識、真偽判断、意味符号化とその操作)の追跡、等の検討を行い、演算推進思考の実態を明らかにした。 (2)演算思考過程の検出と推進モデルの構成 演算実行の時間過程で辿る思考シーケンスのステージ構成を検出する解析法として、重回帰解析法を開発した。先行研究には、思考ストラテジーの予想モデルについて、実行者が何れか一つを使う場合の検証成績はあるが、同一人が同じ演算で、異なるモデルを複合して用いる時の検証解析法は報告されていない。重回帰解析法の開発でこれを解決した。 (3)演算思考の診断論理、診断プログラムの開発および教育応用 四則演算のアルゴリズムで実行上必要な思考単位90項目を抽出し、この内含構造から四則演算課題を分類して、データベース化した。これを用い、小学校、養護学校の算数教科書内での演算課題の配列状況を点検した結果、演算アルゴリズムの発達適合度が判明した。この成果を応用して、前記のアルゴリズム思考単位のすべてを包含した、演算思考診断用の課題パッケージを作成した。同パッケージは小学生の演算思考力の診断に適用し、その効用性を立証できる成績を得た。
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