研究課題/領域番号 |
58850185
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瓜生 敏之 東京大学, 生技研, 教授 (80011005)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1984年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1983年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 合成多糖 / ポリリボース / 硫酸化ポリリボース / 合成分枝デキストラン / 抗凝血活性 / 抗原-抗体反応 |
研究概要 |
天然の糖より出発して重合性をもつ無水糖モノマーを作り、これを高重合させて多糖を得て、多糖を修飾することによって生理活性物質に変えることを目的としている。 1.リボースポリマーおよびコポリマーの生化学機能材料化。1、4-無水リボース誘導体の開環重合で得られる(1→5)-α-D-リボフラナンは高い抗凝血性を示したので,重合触媒等を変えて(1→5)-α-リボフラノースと(1→4)-β-D-リボピラノース単位から成る混合構造の立体不規則性ポリマーを作り、これを硫酸化したところ、低い抗凝血性ポリマーが得られた。次に、(1→5)α構造100%のコポリマーすなわち34%リボースと66%キシロース単位から成るコポリマーを得て、硫酸化したところ、それぞれのホモポリマーより低抗凝血活性のヘパリノイドが生成した。活性低下は、立体規則性の悪いものの方が大きかった。多糖の抗原-抗体反応については、(1→4)-β-D-リボピラナンを用いて作らせた抗体とリボピラナン、リボピラノース構造を若干含むリボフラナンおよびリボフラナンの3種とそれぞれ反応させた。抗原として用いたリボピラナンと抗体はよく反応し、リボピラノース構造を含むリボフラナンとも少し反応したが、リボフラナンとは全く反応しなかった。また、リボフラナンの抗原性は極めて弱く、実験に用いたうさぎは抗体を産生させられなかった。 2.分枝多糖の合成と生化学機能性。1、6-無水グルコースのC3位にt-ブチルジメチルシリル基をつけたモノマーの開環重合より得た多糖誘導体にマンノースの枝を生やしたマンノース分枝デキストランを合成した。天然デキストランによって産生させたデキストラン抗体との交差反応を行い、マンノース分枝デキストランは分枝度の似たグルコース分枝デキストランと同程度の抗原-抗体反応をした。
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