研究課題/領域番号 |
58860008
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
遠山 柾雄 (1984-1985) 鳥取大学, 農, 助教授 (00038267)
竹内 芳親 (1983) 鳥取大学, 農学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1983年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 砂栽培 / 塩類集積 / 光合成 / 蒸散 / 光照度 / 節水 / 野菜工場 / 高温乾燥 |
研究概要 |
初年度(昭58年)に砂栽培ベッドと呼ばれる特殊な栽培ベッドの開発、改良を行った。砂栽培ベッドは幅60cm,深さ70cm,奥行10mのサイズを試作し、針金と内側に網ネットを張り、地上約20cmの高さに設置した浮床式とした。これは地中に含有される塩類の毛管上昇による地表面付近への塩類集積を防止することと、かんがい水が地中深く浸透することを防けるためである。かん水はマイクロ・チューブと呼ばれる点滴かん水器具を使用し、かん水と同時に施肥を行うシステムとした。砂栽培ベッドに種々の野菜を供試して実験を行ったがまず第一に砂栽培ベッド栽培法は極めてかんがい水の節約ができた。すなわち、直接地面に栽培される従来法に比較して栽培期間中の平均かん水量は約20%で十分であり、約80%のかんがい水の節約となった。収量は葉菜類で約1.5倍、メロンのように品質の優劣を評価の対象とするものにおいても格段に品質面で優れた果実が収穫された。すなわち、果実表面のネットの出現状況、糖度等である。このことは深さ7cmの砂栽培ベッドはベッドの上下面の含水差がほとんとなく、また通気性に極めて優れているため、健全な根群の発達が見られたためである。 一方、アリドトロンを使用して各種園芸作物の光合成、蒸散速度の測定を行った。環境条件は30℃25%を高温乾燥条件とし、これに比較対照として30℃70%、20℃70%および20℃40%の環境条件下で光照度の変化で調べた。光合成と蒸散の比から水利用効率を求め、また作物体温の測定結果を合せ気孔拡散伝導度、葉内細胞間隙の【CO_2】濃度等を算出し、各種別ごとの耐乾性の検討を加えた。得られた研究成果は総合的に体系化され、野菜生産システムの合理化、実用化の第一歩として昭61年度から川崎製鉄、川崎重工の両者との共同研究として高級メロン工場として展開される予定である。
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