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粒子状汚染物質の慢性生体影響を調べるための吸入暴露チャンバーの試作

研究課題

研究課題/領域番号 58870039
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関産業医科大学

研究代表者

田中 勇武  産業医科大学, 医, 助教授 (00038035)

研究期間 (年度) 1983 – 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1983年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード吸入毒性試験 / ダスト発生装置 / 吸入性粉塵 / じん肺 / 生物学的半減期 / フライアッシュ / 石炭火力発電
研究概要

粒子状物質の吸入による生体へ及ぼす影響は、長い間、その重要性が認められながらも、長期間一定の暴露濃度および粒径分布を保つのが困難なため、実行されていなかった。今回、連続式流動層による発塵装置の開発および流体力学的に良好な暴露チャンバーを試作し、上記問題を解決した。さらに、今後大きな環境問題になると予測される石炭火力発電所から排出されるフライアッシュについて、実際に1年間の長期吸入暴露実験をラットを用いて実施し、開発された装置が有効に働くことを確認するとともに、下記の結論を得た。
1.すべての実験において、暴露群の体重増加率には、コントロール群と比べて顕著な差異が認められなかった。
2.肺の肉眼的観察によれば、高濃度暴露群において、肺全葉にフライアッシュ粒子の著しい沈着が認められた。
3.高濃度暴露群の肺重量を除いて、暴露群の臓器重量はコントロール群と比較して顕著な差異は認められなかった。
4.アルミニウム量から推算したフライアッシュの肺内沈着量はコントロール群と比較して著しく増加していたが、他の肝、腎、脾臓中の沈着量については、差異は認められなかった。
5.肺内沈着率については、粒子径、暴露濃度の影響が認められた。
6.暴露により肺内に取り込まれたフライアッシュは、1年程度のクリアランス期間では、ほとんど排泄されないことがわかった。
7.暴露したラットの肺中リン脂質量、とりわけフォスファチジルコリン(FC)量は、著しく増加した。さらに、PC中の脂肪酸組成で不飽和脂肪酸の低下と、パルミチン酸の増加が見られた。
8.暴露直後屠殺した肺の病理組織学的検索では、フライアッシュを貧食したマクロファージの増加および慢性間質性肺炎の病理像が観察され、粉塵結節への移行が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1985 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 産業医科大学雑誌. 5-4. (1983)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Liu: Aerosols. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ann.Occup.Hyg.28-2. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ann.Occup.Hyg.28-2. (1984)Environmental Research.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J. of UOEH. 5 - 4. (1983)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Aerosols. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ann. Occup. Hyg.28 - 2. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ann. Occup. Hyg.28 - 2. (1984)Environmental Research.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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