研究課題/領域番号 |
58870111
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鶴藤 丞 東北大学, 薬, 教授 (40012596)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1985年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1984年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1983年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 炎症反応 / 抗炎症薬 / アッセイ法 / プロスタグランジン / ロイコトリエン / 空気嚢法 |
研究概要 |
1.研究目的:本研究は我々の研究室で開発した各種の空気嚢型炎症モデルを活用し、炎症組織液(浸出液)中のアラキドン酸代謝物、起炎性ブラジキニン等の炎症の化学仲介因子と見なされる物質を定量すると同時に血管透過性や白血球浸潤を指標として炎症強度を測定し、病態生理学的パラメータと病態生化学的パラメータの両方のデータから抗炎症薬の薬効評価を行なうことにより抗炎症薬アッセイ法の客観性を高めることを目的とする。 2.研究方法および結果:(1)皮内反応におけるフロレッセン標識血清アルブミン(F-BSA)による血漿浸出測定法の完成のため皮膚組織からのF-BSAの抽出法について検討しカ性ソーダで組織を消化した後にエタノールで澄明化後遠心した上清を螢光測定する方法を確立した。(2)炎症浸出液中のロイコトリエン類の高速液体クロマトグラフによる測定については浸出液をSEP-PAK C18カートリッジに通してロイコトリエン類を吸着させ、それをメタノールで溶出したのち逆相カラムで各ロイコトリエンを一旦分取した後濃縮し、もう一度順相カラムに付する方法を検討しロイコトリエンBについては完成した。ロイコトリエンC,Dについては高速液クロカラムからの回収率が低いため測定感度を十分に上げることが出来ず、実験動物の1匹毎に測定することが困難であった。(3)炎症浸出液中のプロスタグランジンEをBに変換した後高速液体クロマトグラフで定量する方法についてはラジオイムノアッセイ法に比べて精度感度ともに不十分で、実用的には後者の方が良いことを認めた。(4)空気嚢型炎症モデルにより実際に検討し、血漿浸出とプロスタグランジンEレベルの測定を組み合わせる一方で白血球浸潤と白血球走化活性測定を組み合わせる方法を併用することが抗炎症薬のアッセイシステムとして最も合理的であることを結論づけた。
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