研究課題/領域番号 |
58870118
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般(含病院管理学・看護学・人類遺伝学・病態検査学・実験動物)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大村 裕 九州大学, 医, 教授 (30019517)
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研究期間 (年度) |
1983 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1983年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 多機能バイオセンサー / 生体内ボルタメトリー法 / カーボンファイバー電極 / 酵素固定化膜 / ドーパミン / 酵素電極 / FETバイオセンサー / インドールアミン |
研究概要 |
中枢神経の生理学的研究においては脳内局所における電気的活動およびそれに影響を与える生理活性物質の動的消長の総合的な把握が必要である。我々は単一神経細胞の電気的活動について多連微小電極を用いた研究を進めてきたが、これにさらに、反応特異性に優れた、種種の生体反応を利用した多機能バイオセンサーを実用化すべく、生体内アミンのセンサーとしての生体内ボルタメトリー法とその多連微小電極との組み合わせ、および酵素固定膜と酸素電極を用いたドーパミンセンサーについて検討した。 生体内ボルタメトリー法では作用電極としてカーボンファイバー電極を用い、これを0.1M【H_2】【SO_4】溶液中で0〜2V,70Hz3角波を60秒間通電することにより活性化し、生体内のカテコールアミンの代謝産物DOPACおよびインドールアミンの代謝産物5-HIAAに対し生理的な濃度範囲である【10^(-6)】M〜【10^(-5)】Mでそれぞれの濃度一酸化電流量関係が直線関係になることを確かめた。これらの作用電極を電気泳動用微小電極とはりあわせ、電気泳動的に放出されたセロトニン量をボルタメトリー法を用いて測定しin-vivo,in-vitroの両方で通電量の増加に一致して放出量が増加することを確認した。また、麻酔下ラット視床下部外側野(LHA)に作用電極を挿入し5-HTPおよびパージリン投与によるLHA内5-HIAA濃度変動を測定した。慢性実験ではラットLHAにおける5-HIAA濃度の日内変動について検討した。 アスコルビン酸を補酵素としてドーパミンを酸化する酵素Dopamineβ hydroxylase(DBH)を固定した有機膜(酵素固定化膜)と酸素電極を組み合わせたドーパミンセンサーを試作しin-vitroでのドーパミン濃度の変化を測定しようと試みたが濃度依存性を一定にすることができなかった。測定実現の障害となった点を検討改良し新たなバイオセンサーであるFETバイオセンサーを実現すべく現在研究中である。
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