研究課題/領域番号 |
59020007
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研究種目 |
自然災害特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北村 信 東北大, 理学部, 教授 (20004252)
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研究分担者 |
湊 秀雄 兵庫教育大学, 教授 (40012207)
川上 浩 信州大学, 工学部, 教授 (00020967)
植村 垣 新潟大学, 理学部, 教授 (90018250)
島 担 信州大学, 工学部, 教授 (60020955)
中川 久夫 東北大学, 理学部, 教授 (90004308)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
35,100千円 (直接経費: 35,100千円)
1986年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1985年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1984年度: 20,500千円 (直接経費: 20,500千円)
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キーワード | 重力滑動 / 古期深層風化 / 風化殻【I】(溶脱層) / 風化殻【II】(沈澱層) / AE / 小型AE計測装置 / 層面辷り / アコースティックエミッション / モンモリロナイト |
研究概要 |
1.研究中の谷地・銅山川地すべりは、共に新第三系泥質岩の地質構造に支配されていて、初生的には新第三紀後期より第四紀前半における地殻変動時の動力支配下で地層面に沿う重力滑動を行ったものである。このような現象は日本列島各地、とくに、四万十帯の地質構造にもよくみられることころであり、それらとの比較研究も必要であることが判った。 2.古期深層風化は新第三紀後期より第四紀にかけて生じた奥羽脊梁山脈の隆起上昇と、それに伴なう侵蝕の時から始まっている。第四紀後期の海水準変動は、谷の下刻を促進させ、そのため、現在の河床および地下水面よりかなり下に古地すべり面が位置している。風化殻【I】は、即ち溶脱層は、赤色に風化したハロイサイトを含むくさり礫や風化層となって、緩やかな地形を作りつゝ地表部に発達し、この下に地形遷急点があって、モンモリロナイトを含む風化殻【II】(置換・沈澱層)がかなり厚く形成されている。 3.谷地地すべりの光波測量では、3年間にわたるブロック別移動量およびベクトルが明らかになったが、古期地すべりの形態とは異なり、表層の崩壊性堆積物の移動は地形に支配されていることが判った。 4.銅山川地すべりでは、肘折火山灰(10,800年)降下前の地すべり形態を明らかにすることができ、現在の地すべりは、その古期の地すべりの再動であることが判明した。 5.地すべり発生の端緒を知る目的でAEの研究を行っているが、長野県地附山では、明らかに大地すべり発生直前のAEが拈えられた。 6.宮城県蟹沢・鳥川の地すべり研究で、ウェーブガイドと加速計とを組合せた軽量小型のAE計測装置を開発することに成功し、AE計測を行った。その結果、AE活性度は土塊の不安定性と良い対応をしており、検知された2つのAE信号は土壊の破壊規模に対応してた。
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