研究課題/領域番号 |
59310060
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 聖心女子大学 (1986) 宇都宮大学 (1984-1985) |
研究代表者 |
奥田 勲 聖心女大, 文学部, 教授 (90007948)
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研究分担者 |
小林 芳規 広島大学, 文学部, 教授 (10033474)
田中 稔 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 教授 (90000463)
田村 隆照 京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (10046360)
築島 裕 中央大学, 文学部, 教授 (60011277)
OSUMI Kazuo Tokyo Woman's Christian University, Professor
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1984年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 天台宗 / 比叡山 / 声明(ショウミョウ) / 懺法(センポウ) / 和歌 / 連歌 / 門跡寺院 / 三千院 |
研究概要 |
本研究は、三千院(京都市右京区大原)所蔵の古代から近世に及ぶ典籍文書のすべてについて、詳細かつ多角的な調査研究を実施し、1点ごとの資料価値を明らかにし、あわせてそれらの総合のうえに、三千院・比叡山ないしは天台宗教団の形成した文化圏の具体相を明らかにするという目的のもとに昭和59年度より61年度までの3年計画で実施された。 その結果、3013点の典籍文書のすべての調査を完了し、各年度の調査成果は「三千院円融蔵典籍文書目録」全3冊(第1冊昭和60年3月,第2冊昭和61年3月,第3冊昭和62年3月、それぞれ編集・印刷し、各方面に配布した)としてまとめた。以上の成果を総括して、次のような諸点を明らかにすることができた。 (1)各時代にわたる三千院の声明(ショウミョウ)・懺法(センポウ)関係の記録・文書が多数存し、中世から近世に及ぶその歴史的経過を跡づけることができる。 (2)天台宗関係の記録・系図・血脈類に学界未紹介のものが多く、それらを利用して天台教団活動について明らかにできる点が多い。 (3)中世から近世にかけての、和歌・連歌を中心とする文学資料が多く原本の形で伝来しており、各時代の宮中・門跡寺院の文学活動に新しい知見を加えることができる。 (4)寛文より慶応に至る詳細な寺の日記が存し、近世における門跡寺院の活動を具体的に知ることができる。 以上のように三千院典籍文書の全容をほぼ明らかにできた現在、これらの資料の個別的かつ有機的な評価・位置づけが今後展開すべき研究のあり方として確認できる。
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