研究課題/領域番号 |
59320001
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小菅 芳太郎 (1985-1986) 北海道大学, 法学部, 教授 (00000654)
石川 武 (1984) 北海道大学, 法学部, 教授
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研究分担者 |
石部 雅亮 大阪市立大学, 法学部, 教授 (90046970)
石井 紫郎 東京大学, 法学部, 教授 (00009797)
山田 欣吾 一橋大学, 経済学部, 教授 (70017523)
成瀬 治 東京大学, 文学部, 教授 (70011278)
石川 武 北海道大学, 法学部, 教授 (20000648)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1986年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1985年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1984年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ローマ法 / ドイツ法 / 国制史 / 社会史 / 近代化 / 継受 |
研究概要 |
本研究で扱った諸論点は多岐にわたり、その成果を簡単に要約することは容易ではないので、おもなトピックを挙げるにとどめる。初期中世については、まずもろもろの代表的法源を分析し、ローマ法・教会法的諸形式や法観念がそれぞれの法源の成立にとっていかなる意義を有したかを検討した。さらに初期中世法の内容の一側面として、刑事法、とりわけ流血刑を定めた諸規定を網羅的に検討し、流血刑によって保護さるべき諸価値及び構成要件の定めかたの両面で、帝政末期のローマ法及びそれを強く規定しているキリスト教教会によって深く影響されていることを確認した。また、中世初期の社会編成の概念化にあたって、ローマ的・教会的身分概念、社会像の継受が果たした役割を、自由・非自由、貴族制、いわゆるギルドの問題等について史料的に検討した。中世中期については、いわゆるローマ法の継受の前提となる「土着法」の史料と考えられてきたザクセンシュピーゲルの論理構造を、いわゆるドイツ私法のドグマーティクから離れて再構成することに努め、そこにおける所有の構造、法の概念等を明らかにした。さらに、ローマ皇帝権の観念がドイツにおける中央権力の客観性と永続性の増大のために果たした役割を明らかにした。また、中世の都市共同体運動において中心的意味をもった諸観念の古代的・教会的背景を明らかにした。中世後期ー近世初期については、教会法を通しての法生活の学問化の過程を実証的に分析したほか、諸領邦における領邦君主権力の確立と諸身分による身分的自由の主張との両面においてローマ・教会法学の果した役割を具体的に検討した。近世ー近代については、いわゆる歴史法学の成立過程とその意義を最近のドイツの諸研究を参考にしつつ、体系的に検討した。
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