研究課題/領域番号 |
59390021
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
国府田 佳弘 琉大, 農学部, 教授 (20038186)
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研究分担者 |
下田 博之 東京農工大学, 農学部, 助教授 (10014937)
岸原 士郎 神戸大学, 農学部, 助手 (00031188)
河内 進策 宮崎大学, 農学部, 助教授 (00040858)
知念 功 琉球大学, 農学部, 教授 (00045105)
屋我 嗣良 琉球大学, 農学部, 教授 (70045110)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1984年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | サトウキビ / 総合利用システム / バガス / 限外濾過 / 逆浸透 / パルプ / セルロース / 堆肥 |
研究概要 |
砂糖の価格は消費者の砂糖離れ、異性化糖等の人工甘味料の普及で世界の製糖産業は苦境に落ち入っている。特に我国における沖縄を中心とする製糖産業は円高の追い打ちを受け外国産の10倍に余る価格でなければサトウキビ栽培農家の経営が成立たなくなっている。一方、サトウキビは【C_4】植物であり太陽エネルギーを物質に変える効率の高い作物であり、これを捨てることは得策でない。問題はサトウキビを蔗糖原料としてのみ捉えるところにあり、サトウキビから付加価値の高い酵素等の生理活性物質を初め、パルプその他の工業原料、また飼肥料を得るなどサトウキビから多用途の製品を得る総合利用システムを作ることによってこの問題の解決に向かうことができる。 そこで、本研究では総合利用システムのための基本要素となるべきものとして蔗汁の膜濃縮技術及びそれによって得られるバガスの利用について研究した。即ち、田幸は限外濾過法により蔗汁から酵素蛋白質及び多糖類を回収することを検討し、知念は得られた高分子画分から酵素を得ることを想定して、各種のグルコシダーゼを分離精製した後、サトウキビ中のグルコシダーゼの分布を調べ特に梢頭部に多いことを明らかにした。田幸は逆浸透膜法によって蔗汁を濃縮することを試み、現行法の石灰清浄法よりも限外濾過液の方がよりこの方法に適していることを見出した。次にこの方法によって他用途に向けられるバガスを得られることを前提とし、まず屋我と河内が有機溶媒法によるパルプ化を試みたが、先に開発されたPA法には及ばなかった。次いで外山がバガスからNaCHを用いる常温脱リグニン法で容易に飼料化できることを見出し、またセルラーゼによる糖化に成功した。さらに、下田は嫌気性発酵による堆肥化を試みたが、土中直接施用の効果は見出せなかった。
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