研究課題/領域番号 |
59390023
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
町田 洋 都立大, 理学部, 教授 (10087009)
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研究分担者 |
北里 洋 静岡大学, 理学部, 講師 (00115445)
大場 忠道 金沢大学, 教養部, 教授 (60013588)
太田 陽子 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (80017714)
大村 明雄 金沢大学, 理学部, 助教授 (70019488)
新井 房夫 群馬大学, 教育学部, 教授 (80008119)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 広域火山灰 / 第四紀後期 / 爆発的火山活動 / 年代測定 / 最終間氷期 / 海域段丘 / 地殻変動 / 深海底堆積物編年 |
研究概要 |
1.後期第四紀(最近13万年間)に九州、本州、北海道の諸火山から噴出し日本列島の大半をおおった広域火山灰は、本研究により数を増し、分布域についての知見も増大した。それらはテフラ構成物の光学的・化学的性質を含めた諸特性から特徴づけられ互いに区別された。カルデラ火山の巨大火砕流と同時に噴出した細粒ガラス質の火山灰は、通常のプリニアン噴火による火山灰よりはるかに多量で、より広域に分布する。ただしその形成機構の具体的研究は将来の課題として残された。 2.火山灰構成物の化学組成は、テフラの同定のみならず結原マグマの性質を知る上にも重要である。本研究では日本周辺の深海底堆積物に介在する6枚の広域火山灰のガラスの主成分をEPMAにより求めた。その結果中国と韓国起源のものは日本起源のものと明確に区別できること、各テフラはそれぞれ固有の特性をもつこと、さらにB-TmやAsc-4などには、異種のマグマの混成を示唆する特徴をもつことなどが判明した。 3.火山灰を構成する特徴的鉱物3種以上の相のウラン・トリウム同位体組成から、テフラの形成年代を推定した。その結果、有効な鉱物相につき示唆が得られ、かつ次の測年値が求められた。大山倉吉軽石4.3±0.8万年、阿蘇4火山灰8±0.2万年、御岳第1軽石8.2±0.5万年、立山D軽石9.4±0.8万年。 4.広域テフラを用いて北日本と南九州各地の最終間氷期海成段丘の対比と同定が可能となった。その結果、各地の段丘編年が修正されるとともに、地穀変動史の地域性について新知見が得られた。 5.北西太平洋のピストンコアについて有孔虫の酸素同位体比力-でが詳しく求められ、世界各地のデータと比べて、中に介在する広域テフラの堆積年代が推定された。
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