研究課題/領域番号 |
59400006
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
黒崎 八州次 (1985) 信州大学, 人, 教授 (80002517)
黒崎 八州次良 信州大学, 人文学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1985年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1984年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 地域結合 / 言語の標準化 / 心理的適応 / 地場産業と地域農業 / 町のイメージ / 地域結社 |
研究概要 |
1 歴史学班は長野県東筑摩郡朝日村における史料調査により、水利をめぐる地域結合がいかに変容したか、明治初年の新政布告に対していかなる地域的対応を行なったかなどを明らかにした。さらに自由民権期の文化活動を明らかにするために、とくに従来未開拓の分野であった地域的出版結社をめぐる動向を通じて接近した。 2 言語学班は長野県を中心に方言調査を各地で行なったが、そのなかでもっとも主要な部分を占めるものは、長野県北安曇郡八坂小中学校児童生徒の言語調査である。この研究の一部は報告書に掲載されるが、その結論を要約すれば、そこに在籍する首都圏からの少数の山村留学生が八坂村の地元小中学生に与える言語的影響は、極めて大きいということである。 3 心理学班は長野県中央部に位置する松本市、およびその周辺村にある5つの小学校児童を対象として(1)児童の対人関係における認知的適応度(2)県内の主要な市町に対するイメージ(SD法)の調査を行なった。その結果、(1)市部、人口増加地域、都市児童との交流地域の児童の対人認知的適応度は比較的高く、人口減少地域では低いこと、(2)児童の居住地に対する評価性得点が高く、活動性得点が低いこと、周辺村児童には都市志向のあることなどが見出された。 4 社会学班は長野県植科郡坂城町における集中的社会調査によって「高度成長期以後の地場産業の展開と兼業化の様態」へ接近し、その一部を報告書に掲載した。その結論を要約すれば、この町の機械工業を中心とする地場産業は主として地元の資本と人材によって支持されてきたこと、それが國の内外から注目されるようになったのは石油ショック前後であること、今日の状態に至る展開においてこの町の農家と農業が重要な役割をはたしたことなどである。なお、この町の「培養土」としての性格とその形成過程は今後の課題である。
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