研究課題/領域番号 |
59420009
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桜井 利夫 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20143539)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1985年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1984年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
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キーワード | 原子線回折 / 半導体表面 / 表面構造 |
研究概要 |
1. 原子ビーム回折(ABD)装置の開発 前年度に引き続き装置の開発を進め、今年度内に原子ビームを出すことが出来る状態に至っている。主真空槽、および)ズル室,チョッパ室の真空排気系は既に完成・作動しており、主真空槽は短時間の内に【10^(-10)】Torr台の真空度に到達することが出来る。当初、真空系で問題になる事が予想されたトップフランジの回転シール部分については、ターボ分子ポンプ,油回転ポンプによる2段の差動排気システムを用いて、シールを通過してくるガス量を十分に抑えることに成功している。また、大排気量の拡散ポンプによるノズル室の排気テストが行なわれており、【10^(-7)】Torr台の真空が得られている。前年度製作中であった、ノズル・チョッパ・およびガス供給系は何れも完成している。ノズルは電子顕微鏡用の対物絞りを利用したもので、2重ギンバル機構による2軸回転、およびビーム軸に沿っての移動が可能である。特に2軸回転には、ステッピングモーターによる駆動を用い、軸方向の移動と合わせて、ノズルのスキマーに対する相対位置を微調できるようになっている。チョッパの駆動モーターは真空槽の外に置き、高速回転用の回転導入端子を介してチョッパを回転させる方式を採用している。この方式の利点は、真空槽内にモーターを入れた場合に起きるモーターの焼き付きの問題を避けることが出来る点にある。 2. Ge(100)からの原子線回折 前年度に引き続き、AT&Tベル研究所に於いてGe(100)からのHe原子線回折の研究を行なった。前年度に開発された新しい電荷重畳法を今回はGe(100)に適用し、実験の予備的な解析を行なった。計算されたGe(100)のHe回折スペクトルは表面ダイマーの傾斜に敏感であり、傾斜角がSi(100)のYin-Cohenダイマーの傾斜角に近い時に、計算結果と実験結果との良い一致が得られることが明らかにされた。
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