研究課題/領域番号 |
59420026
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関根 泰次 東大, 工学部, 教授 (00010702)
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研究分担者 |
小佐野 峰忠 東京大学, 工学部, 助手 (80107565)
伊藤 春雄 東京大学, 工学部, 助手 (50010921)
横山 明彦 東京大学, 工学部, 講師 (30174866)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
21,900千円 (直接経費: 21,900千円)
1986年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1985年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1984年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 固有値制御 / 過渡安定度 / 中間領域不安定現象 / 低周波動ねじれ共振 / 負制動振動 / 低周波軸ねじれ共振 / 自己励磁 |
研究概要 |
電力系統の大規模化に加えて、制御系、系統安定化対策の多様化等に伴ない、従来には見られなかった負制動、SSR、発電機の軸ねじれ振動などの異常現象や、系統事故発生後の中間領域における系統動揺の発生が現在世界的な問題となっている。複雑な系統構成をもつ日本においても今後この種の問題が大きな課題となることが予想され、その効果的な抑制手法の開発が急務となっている。そこで我々は制御系など系統の動特性をすべて含む電力系統の状態方程式に現われる不安定固有値を検出し、制御系のパラメータ、発電機の動作点等に対するその感度を用いて操作量を決定し、不安定固有値をオンラインで安定化しようとする固有値制御方式を提案し検討した。 まづ固有値感度の解析においては、固有値制御の基礎となる誘導機や静的な電圧特性をもつ負荷を考慮した動作点に対する固有値感度の新しい計算法を提案し、モデル系統において解析計算を行ない、十分な解析精度が得られた。固有値制御に制御系パラメータに対する固有値感度を用いる場合及び動作点に対する固有値感度を用いる場合に計算精度、計算速度の点からこの計算法が非常に有効であることがわかった。 次にこの固有値感度計算法を用いて系統の動作状態を変更することにより、系統を安定化する2種類の固有値制御手法を開発した。1つは支配固有値優先アルゴリズムと呼ぶもので、支配固有値の安定化に効果の大きい運転指定値から優先的に操作する方法で、他は操作量準最小化アルゴリズムと呼ぶもので、支配固有値を移動させるのに必要な運転指定値の操作量の絶対値の総和が最小となるようにする方法である。これらの方法はそれぞれモデル系統によりその有効性を確認した。
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