研究課題/領域番号 |
59440004
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物形態・分類学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
川島 誠一郎 広島大, 理学部, 教授 (20011554)
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研究分担者 |
内堀 雅行 広島大学, 理学部, 助手 (70106798)
筒井 和義 広島大学, 理学部, 助手 (20163842)
高橋 純夫 広島大学, 理学部, 助手 (90144807)
町田 武生 広島大学, 理学部, 助教授 (70073020)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1985年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1984年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 成塾 / エイジング / 視床下部の性的二型 / プロラクチン / 後葉ホルモン / ゴナドトロピン受容体 / ニューロンの可塑性 / 成熟 / 細胞培養 / リポフスチン / 可塑性 / バソプレシン |
研究概要 |
生殖機能に関与する内分泌系の成熟とエイジングの機構に関し、多角的に各種手法により研究し、三年間に概略下記の結論に達した。 1.間脳視床下部の成熟の研究.視床下部の性的二型現象を培養系で研究した。神経突起の成長に有効なホルモンはエストラジオールとテストステロンであり、ジヒトロテストステロンは無効だった。つまり、げっ歯類の雄における神経核の雌に対する肥大にテストステロンの芳香化が重要である。このステロイドホルモン反応性は胎生後期に発現することも明らかになった。 2.プロラクチン細胞の経時的変化.下垂体ホルモンの一種プロラクチンは一般に雌ラットが雄ラットよりも血中濃度が高く、この性差はほぼ一生つづく。成熟過程のプロラクチン細胞の数は、免疫組織化学により測定でき、やはり雌における増加が著しかった。この主な現因はエストロジェンである。老化過程でのプロラクチン分泌の増加は、ドーパミン性機能の低下も一定の役割を果していることを確かめた。 3.ゴナドトロピン受容体の成熟.マウス精巣のFSH(濾胞刺激ホルモン)受容体は成体期においてはダウンレギュレーションによる調節が有効に作用しているという特異的現象を発見し,機構を解析した。FSH-FSH受容体複合体のインターナリゼーションを電顕オートラジオグラフィーで定量的に確認した。一方,LH(黄体形成ホルモン)受容体に対する抑制因子の存在を示唆する結果も得た。この因子はセルトリ細胞から分泌される。 4.ニューロンの可塑性のエイジングに伴う低下。水および電解質代謝のエイジングに対し,視床下部神経内分泌機能は十分な能力を保持していた。しかし,神経繊維切断後の再生能力で見る限り,老令動物においてはニューロンの可塑性が低下すると結論される。以上の知見および他の知見の詳細,研究成果報告書にまとめた。
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