研究課題/領域番号 |
59440019
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石川 春律 群大, 医学部, 教授 (90010058)
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研究分担者 |
斉藤 宏学 群馬大学, 医療短期大学部, 教授 (50003398)
神宮司 洋一 群馬大学, 医学部, 助手 (00114182)
藤巻 昇 群馬大学, 医学部, 講師 (10008261)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | アクトミオシン系 / アクチンフィラメント / 細胞運動 / 超微形態学 / 細胞骨格 / 形質膜裏打ち / 筋原線維 / ストレス線維 / 細胞極性 / 中間径フィラメント / 小腸上皮 / 血管内皮 |
研究概要 |
アクトミオシン線維系の形質膜への連結様式を、まず筋細胞について電顕的に分析した。骨格筋細胞端では筋原線維の最終I帯のアクチンフィラメントは特異的裏打ち構造を介して形質膜に連結していた。フィラメントが裏打ち層を貫通して直接形質膜に付く像は観察されなかった。H-メロミオシン修飾法で調べると、フィラメントは膜から遠ざかる方向に配列していた。フィラメント全長は通常のI帯フィラメントの1μm長を超え、2〜3μmに及ぶものもあると解釈された。平滑筋細胞では、アクチンフィラメントは暗小体で方向性を変え、暗斑という裏打ち層を介して形質膜に付いて終っていた。その発達程度を血管平滑筋について分析したところ、血管の種類によってかなりの差があった。非筋細胞におけるアクチンフィラメントの形質膜連結様も基本的には筋細胞と類似の超微形態を示した。筋細胞において裏打ち構造は、筋細胞端の筋原線維連結域以外の部位にも広く全体的に観察されたが、この斑点状の裏打ちには常に中間径フィラメントが密接に関連していた。したがって、中間径フィラメントも裏打ちを介して形質膜に連結することを明確にできた。 非筋細胞におけるアクトミオシン線維系の分布・配列を電顕的および免疫組織化学的に分折した。各種上皮細胞、とくに腎上皮および血管内皮の細胞でアクチンフィラメント束は細胞基底側を直線的に走り、形質膜と緊密に連結していた。束内のフィラメントは両方向性に配列し、ミオシン様フィラメントも観察された。これらの形態的特徴から、フィラメント束はストレス線維とみなすことができる。破骨細胞においては、骨吸収面をなすヒダ形成域を囲んでドーナツ状の骨密着帯が認められるが、この部位の細胞質はクチクラ様にアクチンフィラメント密網で満されていた。これらの構造について、細胞接着の補強の役割が強調される。
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