研究課題/領域番号 |
59440021
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤田 尚男 阪大, 医学部, 教授 (50033949)
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研究分担者 |
山下 敬介 大阪大学, 医学部, 助手 (40166666)
伴 忠延 大阪大学, 医学部, 助手 (70028596)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1984年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | 分泌 / 貪食 / 下垂体前葉 / カルシウム / 甲状腺 / クップエル細胞 / アロマターゼ / ラテックス粒子 / フォスフォリパーゼ【A_2】 / 多果粒性開口分泌 / 表層粘液細胞 / 側鎖切断酵素 / 甲状腺濾胞上皮細胞の極性 |
研究概要 |
(1)培養下垂体前葉細胞においてA23187およびフオスフオリパーゼA2のアクティベーターが多果粒性開口分泌をおこすことを発見した。ついで細胞内カルシウムの局在と開口分泌の関係を明らかにした。 (2)甲状腺の分泌過程を細胞化学的に追求した。濾胞上皮細胞の上端にはアクチンとカルデスモンが局在しサイログロブリンの再吸収に関与する。甲状腺の濾胞を単離し組織培養し、基底膜を徐き、培養液の中に高濃度牛胎児血清を加えると細胞の極性が逆転する。まず、密着帯のストランドが分散し培養液の側に移動し、ついで核とゴルジ装置の位置が逆転し、微絨毛が濾胞の外に向かって生える。 (3)甲状腺に分布する血管の鑄型を作り走査型電子顕微鏡で観察し立体像を把握した。ラットでも毛細血管は各濾胞をとり囲む血管網単位を形成する。甲状腺の分泌機能を促進させると血管はいちじるしく拡大し、たがいに吻合しあう。甲状腺の機能を低下させると吻合は少なくなり、分布密度は疎になりそれどれもいちじるしく細くなる。一方上皮小体に分布する血管は甲状腺機能の変化には全く無関心である。 (4)クツプエル細胞に墨汁粒子やラテックス粒子を貪食させ、数ケ月の長期にわたって観察すると、これらの異物をとりこんだ細胞は結合組織の中に集合してグラヌローマを作り恐らく生涯そこに滞在する。炎症を起す可能性の少ない。しかも捨てどころのない異物を処理する1つの生体防禦と考える。 (5)卵巣においてテストステロンからエストロジエンを作る酵素であるアロマターゼが内卵胞膜細胞に局在することを免疫組織化学的に証明した。また精巣の17βハイドロオキシデヒドロゲナーゼがライディヒ細胞に局在することを示した。
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