研究課題/領域番号 |
59440026
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中山 昭雄 阪大, 医学部, 教授 (80022763)
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研究分担者 |
玉置 陽子 大阪大学, 医学部, 助手 (60141602)
田中 英登 大阪大学, 医学部, 助手 (60163557)
松村 潔 大阪大学, 医学部, 助手 (10157349)
彼末 一之 大阪大学, 医学部, 助手 (50127213)
石川 洋蔵 大阪大学, 医学部, 助教授 (50028643)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1984年度: 26,000千円 (直接経費: 26,000千円)
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キーワード | 体温調節 / 視床下部 / 温度感受性ニューロン / 褐色脂肪組織 / 呼吸ガス / 唾液分泌塗布 / 脳内自己刺激 / 運動 / 視床 / 脳波 / 温度刺激 / 侵害刺激 / 唾液分泌 / 炭酸ガス |
研究概要 |
1.視床下部ニューロンに関する実験 (1)視索上核,室傍核の神経分泌ニューロン活動は視床下部加温刺激により増加、冷却により減少する。生体における前向き制御と考えられる。(2)ラット陰嚢加温刺激は視床下部温度感受性ニューロンのみならず、視床ニューロン活動も促進させる非特異的な効果があり、皮質脳波を脱同期させるなど、侵害刺激と同様の反応をおこす。(3)ラット後視床下部には閾値の高いon-off的な反応を示す温ニューロンが見出された。唾液塗布行動に関与する可能性が示唆される。(4)高濃度の【CO_2】と低濃度【O_2】の吸入はいずれも温度感受性ニューロンの活動を促進させる。しかし脳切片標本では【CO_2】は抑制的に作用する。個体で見られる【CO_2】の体温下降効果は、呼吸ガスの化学受容器からの二次的作用によるものと推察される。 2.体温調節の効果器活動に関する実験 (1)ラット視束前野を冷却すると、褐色脂肪組織の温度が上昇する。βアドレナリン遮断薬をあらかじめ腹腔内投与すると、この温度上昇は減弱する。視束前野を持続的に冷却して褐色脂肪組織温度を高いレベルに保ち、視床下部腹内側核にリドカインを注入すると、組織温は一過性に約0.5℃低下する。腹内側核は視束前野から温度信号を受取り、褐色脂肪組織熱産生を調節している。(2)麻酔ラットの加温刺激によって唾液分泌をおこす実験条件を詳細にしらべ、中枢と末梢の温度シグナルの統合を明らかにした。味覚や痛みによる唾液分泌反射も体温上昇によって促進される。視束前野・前視床下部の加温は唾液分泌と体伸展をおこし、後視床下部の加温が唾液塗布行動をおこす。(3)ラットが脳内自己刺激を行うさい、レバーに100gの負荷をかけておくと、体温上昇と報酬の間に競合がおこる。室温,刺激電流強度などを変えてそれを観察した。(4)低速走行のトレッドミル運動時、ラットの尾血管拡張開始時の直腸温は運動強度に比例して上昇した。
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