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無菌生物学的理論を応用した難病に対する新治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 59440032
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細菌学
研究機関東海大学

研究代表者

佐々木 正五  東海大学, 医, 教授 (60055572)

研究期間 (年度) 1984 – 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1985年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1984年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
キーワード無菌 / 難病 / 癌治療 / 骨髄移植
研究概要

(1)前年度に検討した患者の無菌化の方法とその限界点の設定、無菌治療に要する経費の節減と省力化の問題についての検討をかさねた。非吸収性の抗生物質の投与により身体常在細胞は極度に減少したが、真菌が残存することがあるので、抗真菌剤を増量し、これを克服した。簡便で安価な無菌アイソレーターを作製し、6例の患者に試み、無菌室による治療とほぼ同様の効果を得たが、アイソレーター内の細菌検出率は無菌室よりやや高いという問題点がみられた。
(2)前年度に行なった無菌環境下における癌の強力治療、アレルギー性疾患の無菌無塵治療の問題に関し引続き症例を重ねて検討した。難治性癌患者10例、悪性リンパ腫1例、急性白血病1例に自家骨髄移植、急性白血病12例、慢性骨髄性白血病3例、悪性リンパ腫2例、再生不良性貧血6例、先天性免疫不全症1例に同種骨髄移植を行ない、良好な成績を得ている。また気管支喘息患者8例を無菌室で治療し、有効性を確認している。
(3)同種骨髄移植において治療成績の向上をはばむ合併症のひとつであるGVH反応を克服する方法の開発、無菌マウスC57BL/6Nを用いて骨髄移植実験を行なった。骨髄移植後の生存率は無菌マウス群の方が有菌マウス群よりも有意に高率であった。またGVH反応は無菌マウス群の方が有菌マウス群よりも有意に低率であった。これらの成績から骨髄移植後における生存率やGVH反応の発症に腸内菌叢が関与していることが示された。したがって臨床上ヒトにおいても骨髄移植前後に可及的長期にわたり無菌環境下に保護することがGVH反応の予防に有用であると考えられた。
(4)HLA不適合供血者からの骨髄移植の試み、骨髄移植の適応を拡大するため、白血病4例、先天性免疫不全1例に対しHLA不一致の供血者から骨髄移植を行なった。1例では骨髄からTリンパ球を除去して移植された。5例中3例が生存中であり、HLA一致移植とほぼ同様の成績が得られた。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 無菌生物. 14-2. (1984)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Japanese Journal of Clinical Oncology. 14Suppl.1. (1984)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 低温医学. 11-1. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 日本血液学会誌. 48-5. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] 感染症学雑誌. 59-10. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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