研究課題/領域番号 |
59440052
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾形 悦郎 東大, 医学部, 教授 (70013761)
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研究分担者 |
山下 直秀 東京大学, 医学部(分), 助手 (90174680)
松本 俊夫 東京大学, 医学部(分), 助手 (20157374)
五十嵐 徹也 東京大学, 医学部(分), 助手 (00134601)
山本 通子 東京大学, 医学部(分), 助手 (60150281)
黒川 清 東京大学, 医学部(分), 助教授 (30167390)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
28,000千円 (直接経費: 28,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1984年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
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キーワード | カルシウム / リン / 副甲状腺ホルモン / ビタミンD / カルシトニン / 偽性副甲状腺機能低下症 / 骨 / 腎 |
研究概要 |
臨床研究ではヒトPTH(1-34)によるElsworth-Howard試験の診断基準を確立した。この基準は我国で広く用いられる様になっている。偽性副甲状腺機能低下症におけるPTH抵抗性の検討では、PTH抵抗性が骨Ca再吸収促進作用については存在せず、この抵抗性がビタミンD(活性型)作用の欠如によることを明らかにした。また活性型ビタミンD投与でカルシウム代謝障害が簡単にコントロールできることも臨床的に示された。Ca,P代謝異常の臨床的検討では、緊張性筋ジストロフィー、Cushing症侯群術後、悪性腫瘍に伴う高Ca血起のそれぞれにおけるCa、P代謝異常の病態を検索するとともに治療についても検討を加えた。靭帯骨化症の発生機序に関する研究では、1.25【(OH)_2】【D_3】作用の不足が本証での増悪因子となっている可能性が考えられた。ラットperfusion balance studyでは、骨でのCa再吸収がPTHの他にビタミンDそれ自体にあることを明らかにし、またビタミンDがPTH作用を増強させることも明らかにした。カルシトニンの骨作用については、近位尿細管でプロスタグランディン【E_2】により影響をうけるCAMP非依存性の機序でその効果を発現していることを示した。リン欠乏に対する適応機序については、ストレプトゾトシン糖尿病ラットを用いた検討で、インスリンが直接あるいは間接的に役割を演じていることを明らかにし、骨での12水酸化酵素活性の促進にこれらの因子が関与していることも明らかにした。骨芽細胞における研究では、matrix vesicle膜のフォスファチジルセリンが、Ca,PとCa-PS-P complexを作ることにより骨石灰化の初期段階に重要な役割を果していることを明らかにし、1.25【(OH)_2】【D_3】はPsの合成を促進させることも明らかにした。PTH遺伝子の研究では、ヒトPTH遺伝子の上流にある1.25【(OH)_2】【D_3】の作用をmediateしている部分の同定に成功し、またPTH遺伝子の発現に必要な領域、Caによる抑制効果の領域もそれぞれ明らかにした。
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