研究課題/領域番号 |
59440059
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山口 豊 千葉大, 医学部, 教授 (80009448)
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研究分担者 |
斉藤 博明 千葉大学, 医学部, 助手 (40186953)
門山 周文 千葉大学, 医学部, 助手 (30152763)
山川 久美 千葉大学, 医学部, 助手 (80191211)
木村 秀樹 千葉大学, 医学部, 講師 (10161572)
藤沢 武彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
SAITO Hiroaki Department of Surgery, Institute of Pulmonary Cancer Research
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1985年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1984年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 原発性肺癌 / 制癌剤感受性試験 / Interlenkin2 / LAK細胞 / 隨伴免疫 / Nd-YAGレーザー / 気道開大 / 集学的治療 / 肺非小細胞癌 / 化学療法 / 免疫療法 / モノクローナル抗体 / IL2 / 腫瘍隨伴免疫 / 所属リンパ節 |
研究概要 |
昭和59年より61年度において本研究費補助金により単発性肺非小細胞癌の制癌剤化学療法、免疫療法および内視鏡下治療等による集学的治療に関する検討を行い、以下の成績を得た。 1)腫瘍細胞核の形態変化を指標としたinvitro感受性試験は比較的短時間に終らし、手技的にも簡便であり、35例中29例において有効制癌剤が選択出来、臨床応用可能なinvitro検査法であると考えられる。Neo-adiuvant chemotherapyは低分化腺癌または大細胞癌において有効な症例がみられた。 2)肺癌所属リンパ節にはエレ2により強いkiller活性が誘導される細胞が存在しており、この活性は【T_(2,3)】【N_(0,1)】群に比し【T_(1,2)】【N_2】群は推計学的に有意に低い細胞障害活性を示し(P<0.05)、さらに所属リンパ節の細胞障害活性に対する抑制活性ではこれらの【N_2】群に高い抑制活性が認められ、進行例ではsuppressor cellsが誘導されることにより局所防禦能が低下しているものと考えられた。また肺癌切除術後においては未梢血中に腫瘍特異的障害性Tリンパ球が出現しており、腫瘍負荷とも関連し隨伴免疫がヒト肺癌においても成立している可能性が示唆されこれらの抗腫瘍性エフェクター機構を維持、増強することが術後再発抑制に必要と考える。 3)中枢気道を狭窄する肺癌に対して気道開大を目的にNd-YAGレーザー照射、止血を目的に腫瘍内エタノール注入を行い、腔内にポリープ状に突出する腫瘍に対してこれら両内視鏡下治療は共に極めて有効であった。しかし外圧例に対してはその有効性は限られるものと考えられ、適応を限定して本療法を施行すべきと考える。 結論として肺非小細胞癌に対する集学的治療には画一的な治療法はなく、腫瘍側の要因および宿主側の病態を十分把握し、有効またはその可能性のある治療法を個々の症例毎に有機的に組み合わせることがその成績向上に必須であると考える。
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